【後編】AIに自分のパーソナルな情報を入れたらどんなロゴができるか実験してみた

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【後編】AIに自分のパーソナルな情報を入れたらどんなロゴができるか実験してみた

2025年02月24日お役立ち情報【後編】AIに自分のパーソナルな情報を入れたらどんなロゴができるか実験してみた

こんにちは、ロゴディレクターの奥土です。
前編では生成AIを使って各社員を表すロゴを3名分作成しました。後編では新たに3人のロゴを生成AIに作成してもらいましたので、結果をみていきたいと思います。

【AIに自分のパーソナルな情報を入れたらどんなロゴができるか実験（前編）】

制作フロー

今回は下記のフローで社員6名のオリジナルロゴをAIに作ってもらいます。

① 社員それぞれにヒアリングシートの穴埋めをしてもらう。

【ヒアリングシートの内容】
・名前
・役職
・職種
・業務内容
・自分の特徴（5つ）

② 生成AIでヒアリングシートの内容をプロンプト化してもらう。

今回使用するAIライティングツールは「Xaris（https://site.xaris.ai/）」です。このAIライティングツールに社員に入力してもらったパーソナルな情報を読み込ませ、画像生成AIへの指示文章（プロンプト）を作成してもらいました。

③ ChatGPTにロゴ作成を頼む。

作成したプロンプトをChatGPTに読み込ませ、ロゴ作成をしてもらいます。

どんなロゴができたのか早速みていきましょう

ーー4人目：中川翔太

役職：Branding Solution Group
職種：ブランディングパートナー（営業）
業務内容：納品案内、各種販促物の作成、ブランディングに関するデザインの提案

【自分の特徴】
■口下手
その場のノリの会話なら得意ですが、自分の考え・気持ちを伝えるのが苦手です。
■ボードゲーム好き
月1くらいで麻雀をメインにヨーロッパのボードゲームをしています。
■酒が好き
ビール、日本酒、ウイスキーが好きで休肝日は年に2、3回です。
■人間社会に慣れていない
人生の要所要所でドロップアウトしているからか人間社会に溶け込めている気がしません。
■こだわりが強い
こうあるべき、という考え方に固執しがちです。

【ChatGPTへの指示内容】
尖った形状と不規則な線を組み合わせた抽象的なロゴ。「こうあるべき」という固執と、人間社会への不適合感を表現。色は黒または濃い青。

ChatGPTが提案してきたロゴは・・・！？

全体的に不明瞭な要素で構成されているので、こちらでブラッシュアップをする必要がありそうです。尖った形状と不規則な線で「固執」「不適合感」を表すというのは、ややアート寄りな発想にも思えるのでアイデアの幅の一つとしては活かせる部分もありそうですが、ロゴの下に影が落ちていたり、暗い雰囲気の背景色ありきだったりと、そのまま使うのは難しそうです。

ーー5人目：大内豪

【自分の特徴】
■おだやか
なにかあってもあまり怒らないです。
■マイペース
眠くなるとすぐ寝ます。急にやる気スイッチが入ります。
■少年みたい
休みには漫画や動画を観たり、お風呂場で歌ったり、陽気な性格です。
■食べることが好き
美味しいものに目がないです。機嫌が悪くても美味しいもの食べれば機嫌が良くなります。
■歌うことが好き
人前で歌うのも、一人カラオケも好きです。高音な楽曲に挑戦しがちです。

【ChatGPTへの指示内容】
かわいい男の子が食事を楽しんでいるロゴをデザインしてください。音楽的な要素、例えば音符やマイクなどを、さりげなくデザインに組み込んでください。全体的な雰囲気は穏やかで楽しく、様々なパステルカラーを使用してください。

ChatGPTが提案してきたロゴは・・・！？

前編の石丸さんのロゴと同様、普遍的なイメージに置き換えられそうな端的な表現をそのまま受け取って変換しただけとなっています。ロゴというよりはイラストとなっているので、パーソナルな情報を感じづらいのが気になるところです。
プロンプトの時点で「かわいい男の子が食事を楽しんでいるロゴ」としているので、どういう人物なのか？を想像・推測できていないのかと思われます。

ーー6人目：松本紗弥

役職：Logo Creation Group
職種：ロゴディレクター　
業務内容：ロゴ作成を希望するお客様へのヒアリング、デザイナーへの制作指示・アートディレクション

【自分の特徴】
■控えめ
自己開示が苦手で聞き手に回ってしまいます。良く言えば謙虚です。
■感受性豊か
もらい泣きをよくしてしまう（映画やドラマも含め）のと、他人の感情を察知して共感するのが得意です。
■負けず嫌い
勝負ごとは絶対勝ちたいです。勝ち負けがなくても心の中で勝手に競っています。忍耐力もあります。
■寝ることが好き
早く寝ても決まった時間まで爆睡してしまいます。横になるのが好きです。
■優柔不断
色々と考えすぎてしまい即決できないです。あらゆる可能性を想像してしまいます。

【ChatGPTへの指示内容】
控えめで感受性豊かな性格を表現したロゴを作成してください。色は落ち着いたトーンで、繊細な曲線や複数の要素を組み合わせたデザインが希望です。
また、秘めたる負けず嫌いと忍耐力を表現するために、力強い線や上向きのモチーフをさりげなく取り入れてください。三日月のような柔らかな曲線や包み込むような形で、寝るのが好きという側面も表現してください。全体として、優柔不断さからくる複雑な思考回路と、様々な可能性を想像する豊かな内面を抽象的に表現してください。

ChatGPTが提案してきたロゴは・・・！？

田中さんのロゴと同様、背景イラストありきの表現となっているためロゴとしては不適に感じます。パーソナルな部分を抽象的な表現で表しており、捉え方が色々できるためラフデザインとして活用してここから発想を膨らませていく事はできそうです。「寝るのが好き」という側面を「三日月の溶暗柔らかな曲線や包み込むような形」で表現しようとしているのが不思議ですね。お客様に提案する際の根拠としては弱いので、コンセプトは人間側で再考したほうが良さそうです。

ChatGPTでその人のロゴを作らせた感想

皆さんいかがでしたでしょうか？
今回は事前に社員へ「自分の特徴を5つあげてほしい」と依頼をして、それを基にAIライティングツール（Xaris）を使い、プロンプトを作成しました。そのプロンプトでChatGPTを使ってロゴ作成をしてみました。

結果として、パーソナルな情報やキーワードを単調に捉えたり、出力されたものがロゴではなくイラストのように表現されてしまっているなど「ロゴ」というものの役割や概念をしっかりと理解していないような印象を受けました。もしかしたら発想の幅を広げたりする用途で使用できるかもしれませんが、お客様にご提案する物にまで昇華させるのはまだまだ大変そうです。

デザインは伝えるための手段であり、それを必要とする方や世界に対する理解が大切です。そういった点ではまだ人が中心にやらなければ良い仕事は出来ないと思うので、AIに頼ろうとせずにいかに活用できるかを考えていくのが大切そうです。

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