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みなさん、2022年もおつかれさまでした。このコラムも今年最後となります。
2022年はみなさんにとってどんな年でしたか?私は変わった年(不思議な年)でした。生まれてはじめて、真剣にボディメイクに取り組みました。しかも半年以上。
何かをはじめるのって、本当にエネルギーがいりますよね。そしてたくさんのエネルギーが必要な「何かをはじめる」という第一段階をクリアしたとて、成功するかがわからないのが現実です。
ただ、筋トレはいいですよ。はじめることができれば、そしてつづけることができれば、必ず結果が出ます。
結果が出ると人間は自信がつくんですよね。自信がつけばパフォーマンスが上がる。より結果が出る、さらに自信がつく、と良いスパイラルに入ります。
そんな成功体験をほぼ確実に得られるのが筋トレです。失敗はあまりない。私はボディメイクの大会が終わったあと(今年の9月以降)も筋トレを継続しています。失敗するとしたら100%自分の問題です。外部要因など筋トレにはありませんから。自分に負ければ失敗。
さて、本日は年内最後のコラムでもありますので、コロコロニュースは総括的なお話を。
まず、コ□ナが終わっていないのはもはや日本だけです。それはこのコロコロニュースでもさんざん言ってきましが、ここで言った程度ではやはり日本人は動きませんね(当たり前か笑)。ワールドカップを見て、「あ、そうなんだ」と感じた人も多いのではないでしょうか。
日本人は95%以上がマスクをし、8割以上がワクワクするお注射を2回以上打ちましたが、陽性者数が10週連続とか(もっとかな?)で世界ナンバーワン。ジャパン・アズ・ナンバーワンというやつですかね(笑)
どこのどいつですかね。8割が2回打てばもとの社会に戻るとか言ってたの。「私が全責任を取る」とか言ってたの。たしか河野デマ太郎とかいうオッサンだったと思いますが、その名のとおりみなさんまんまとデマに騙されました。
でもみなさんのほうも悪いですよ。普通気づくと思うんですけど。世界一なんだからマスクもお注射も効果がないって。それでもマスクをつづけるのは、もはや効果云々ではなく精神の病に近いと本当に思います。集団精神病だと思う。
で、お注射のほうも2020年から言ってますが、効果がないどころかやはり問題のあるお注射でした。厚生労働省が発表した人数だけで2,000人弱が亡くなっていますが、そのほとんどが因果関係不明とされ、なんの補償も救済もされず、です。やっと15人の死亡認定をしたところ。
なお、2,000人の死亡とありますが、これはお注射後48時間以内の例だけです。かつ、報告をするかは病院側の任意になっています。
つまり、48時間以上経ってから亡くなった人は入っていませんし、48時間以内でも医師が報告していない可能性もあります。実際にはこの10倍は被害が出ているだろうということを、厚生労働省は2021年の夏に「お注射部会」で議論しているので(映像がある)、絶対に知っています。
そして注射する医者のほうはというと、お注射1日◯回以上すると日当で17万とか20万とかもらえる仕組みになっています。つまり、お金がほしければ任意の報告なんてしないだろうということです。結果、お注射の回数はイスラエルなどを抜いて世界ナンバーワン。おめでとうございます(怒)。
そんな中、ついにお注射の被害者が集団で国を訴える動きがあったのも今年でした。遺族の悲しみは計り知れないものがあります。と同時に、なぜ信じてしまったんだという気持ちも2020年から「わかってた」身としてはあります。
こういったこともメディアはだんまりです。なぜでしょう?考えましょう。最終的には国や為政者を信じているか信じていないかで情報の受け取り方が変わってきます。
私はハッキリ言います。信じていません。というか、この騒動の前から信じていなかったのですが、自分ががんばれば特段害はなかったので、政治家がいくらズルをしようがなんだろうが気にしていませんでした。今はそういうわけにいかなくなってきました(マイナンバーだとか緊急事態条項だとかで)。
ここから先はどのような時代になっていくかの考察は、年明けのコラム1発目でやってみたいと思います。これにて年内のコロコロニュース終わり。
さて、冒頭の筋トレの話でも少ししましたが、今年最後のコラムは、「成功」というものについてちょっと考えてみたいなと思います。
OWNDAYSというメガネ屋さんの田中社長をご存知でしょうか。「破天荒フェニックス」という本(ノンフィクションのビジネス小説、自伝)を書かれていますが、超名著です。
その田中社長が「成功」についてこんなことを言っています。短い動画なのでぜひご覧ください。
「成功はアート、再現性はない」、うーんしびれます。なるほど。
多くの人は「成功の答え」にフォーカスしてしまいます。だから失敗する。まるで禅問答のよう。
田中社長が言いたいのは、成功したければ失敗を排除していく、失敗のケーススタディを怠らないことで、成功の確率を上げていくということですね。
私の師匠、伊吹卓先生も、同様の手法を取っていました。どういうことかというと、
- 苦情法:顧客から苦情を集め、それを排除していくことで事業を成功に導く
- ブスコンテスト:複数のデザイン案の中で、顧客の「嫌いな案」を排除して採用案を決める
人間は答えをひとつだと思いたがる思考のクセがあります(特に日本人はこの傾向がある気がする)。「成功」でいえば、成功するための鍵があると。その答えを見つけるのが重要だと考えてしまう。でも、田中社長が言うとおりそんなものはないとしたら。。。
最近、You Tubeでよく見ている動画があります。過去のテレビ番組の動画。テレビ東京で放送していた「愛の貧乏脱出大作戦」というみのもんたさんが司会の番組です。
カンタンに番組の内容を説明すると、何らかの事情で貧乏な経営者を、貧乏から脱出させようというドキュメンタリーバラエティ番組です。
番組に出演するのはほとんどが飲食店経営者。貧乏な理由は経営者ごとに違います。で、「達人」と呼ばれる人のところに修行に行くことで店を繁盛させて貧乏から脱出しよう、そんな番組です。
この番組の動画を見ていて思ったのですが、本当に失敗の宝庫。「そりゃ失敗するよな」ということから「そうか、こんなこともあるのか」ということなど、さまざまなケースを見ることでだんだんと「失敗の輪郭」がつかめてきました。
今回は失敗のケーススタディをしてみたいと思います。「失敗の輪郭」をつかむことは、取りも直さず「成功の輪郭」をつかむことだからです。まるでドーナツとその穴のような関係。
なお、今回の失敗は「経営者の人間性」にフォーカスしています。人間性以外にも失敗要因はあると思います。今なら急激な円安とかもそうだし、飲食店なら立地とかかもしれない。
今回、人間性にフォーカスしたのは「愛の貧乏脱出大作戦」のつくりがそうなっている(そのほうが番組が盛り上がる)からということもあります。
ですが、たとえ円安や立地がうんぬんと言っても、やっぱりその奥底にはさまざまな判断をした「自分」がいるわけですから、その判断のもとである人間性にフォーカスするほうがよいかなと考えます。
では見ていきましょう。
●【失敗の要素1】だらしない
まず、失敗する人はだらしがない人です。たとえば飲食店なら厨房がどうしようもなく汚れているとか、達人のもとでの修行初日に遅刻するとか。
几帳面であれとか完璧主義であれとは言いませんが、圧倒的にだらしない人が多いです。
だらしがない人は経営者には向きません。サラリーマンならギリギリですかね。仕組みがある会社ならなんとかやっていけるでしょう。それでもルール通りやらないなどで怒られることがあると思います。だらしがないからルールを守らないわけです。
「だらしがない」というのはどういうことか、もう少し掘り下げてみると「自分を律することができない」と言い換えられると考えます。自分を律することができない経営者の会社で働きたいと思いますかね。答えは聞くまでもないでしょう。
また、「愛の貧乏脱出大作戦」の中では、失敗する人は「根性がない」人でした。根性論はあまり好きではないのですが、「根性とは自分を律する力」だと解釈すればやはり根性論も失敗しないために必要だと言えそうです。
●【失敗の要素2】人のせい、何かのせいにする
失敗する人は人のせい、何かのせいにします。そこで口をついて出てくるのが「言い訳」です。言い訳は必ずといっていいほど「でも」ではじまります。
「愛の貧乏脱出大作戦」に出ていた経営者たちは、言い訳する人が多かった。貧乏な境遇ですら、何かのせいにしている。
これ、不思議ですよね。何かのせいにして貧乏から脱出できるならばすればいいけど、絶対にそんなことないじゃないですか。まるで貧乏でいたいのかと思うくらい言い訳がどんどん出てくる。
言い訳をする人は失敗の本当の原因が自分にあることに気づけない人。いつのまにか体を蝕まれるかのごとく、言い訳している間にジリ貧(ジリジリと貧乏)になっていくわけです。
●【失敗の要素3】危機感がない
失敗する人は危機感がない人です。
「愛の貧乏脱出大作戦」でいえば、番組に応募するくらいだから危機感はあるんじゃないの?と思うかもしれませんが、そうでもありません。知り合いが見かねて応募したケースもありますし、自分で応募したけどチンタラ修行する人もいます。
ちょっとわからないんですよね。ここで奮起しなければまた貧乏な暮らしがつづくわけじゃないですか。なのに危機感がないんですよね。きっと貧乏な状態が「コンフォートゾーン」になってしまっているのかもしれない。
もしかしたら「危機感」と「コンフォートゾーン」には相関があるかもしれません。
なぜなら、自分も危機感が足りなくて失敗しかけたなと感じる過去の出来事がいくつかあるからです。そのとき私は「古いコンフォートゾーン」の真っ只中にいたのではないかと感じます。
OWNDAYS田中社長の短い動画に出てくる「3G(ゴルフ、外車、ギャンブル)」もまさにこの話なのではないかと思います。
良い状態だと思ったときほど危機感を醸成できるか、ということなのかもしれません。
●【失敗の要素4】自分のことしか考えていない
番組では逆に危機感がありすぎて失敗する人もいました。
達人のもとでの修行を継続できないと(一次試験不合格)、もう店が終わる(何ヶ月も家賃滞納)、そんな人が土下座をして達人に許しを請います。達人は言います。自分のことしか考えていない、料理を食べてくれる人のことを考えていない、と。
下品な言い方をすれば、人間は何かしらのメリットがないと(もしくはデメリットを回避できないと)動かない生き物です。自分のことしか考えていないということは、相手のメリットに目を向けられないということですから、商売人としては失敗する可能性が高そうです。
●【失敗の要素5】不誠実
これは入れるか迷いました。今の日本の政治家とか、みんな不誠実だと思うので。でも彼らが失敗しているかというと、何を失敗とするかの定義にもよりますが、まあ成功者の部類なのかなと(絶対に今の政治家みたいな生き方はイヤですけど)。
なので、これを入れたのは自分の願望かもしれません。そうであってほしいなという。ドラッガーも日本人の誠実さはビジネスにおいて重要だと言ってくれてますし。
番組では、修行を途中でリアタイアしたのに自分の店に戻って「達人の味」として商売をした人がいました。その後、「抜き打ちチェック」といわれる放送後の訪問でそれが発覚し、みのもんたに激怒されるという出演者がいたのです。
この人はこれに限らず、達人の前と他の修行者の前では態度がぜんぜん違かったり、ウソをついたりと、不誠実な人でした。
誠実な人と不誠実な人、どちらから商品を買いたいですか?どちらの会社で働きたいですか?
●【失敗の要素6】プライドが高い
「プライド」と「自尊心」という言葉があります。どちらも同じ意味です。が、私は実は使い分けています。
「プライド」は「自尊心」のまわりを覆い囲み、「自尊心」を守る役割を担っていると考えています。エヴァンゲリオンでいうところの「ATフィールド」みたいなものです(わかりますかね?)。
で、「自尊心」がしっかりしている人ほど、「プライド」で守る必要性が低いので、結果「プライド」は高くなりません(謙虚でいられる)。逆に「自尊心」が脆い人ほど、その「自尊心」を守るために「プライド」が高くなる、というわけです。
番組に出た経営者は、プライドが高い人が何人かいました。その結果、達人に怒られて逃げ出したり、他の修行者のアドバイスを聞けなかったり。
つまり、「プライド」が高いとダメならば「自尊心」を高めればいいわけです。自己肯定感といってもいい。そうすると安心して人のアドバイスを受けられたり、怒られたとしても「自尊心」を破壊しようとしているわけではないと無意識的に理解できます。
ではどうやって「自尊心」を高めるのか。その答えは「筋トレ」です(笑)
●【失敗の要素7】つづかない、つづけられない
私は物事はつづけられた時点である意味成功だと考えています。逆に言えば、つづけられないことははじめてはいけないとすら思っています。
教わったことや自分で決めたことをつづけられない人は失敗する人です。もちろんビジネスにおいては、つづけたくてもつづけられないというケースもあるかもしれません。
しかし、失敗者の大半は、自分の意志でつづけることを辞めるという選択肢を選んでいると考えます。
番組では、「その後の抜き打ちチェック」で、達人に教わったことをつづけていない人もいて、やはりそういう店はあまり繁盛していませんでしたし、中には閉店してしまっている店もありました。
「つづけるにはどうしたらいいか」にきちんと向き合えるかどうかは成功する上で必要不可欠な要素ではないでしょうか。
●【失敗の要素8】慢心する
番組では、一次試験に合格したのに最終試験で達人に落とされる人が結構いました。こういう人は、意外にも一次試験にすんなりと合格した人に多いです。
そして例外なくそのせいで慢心していました。自分のことに向き合わず、他の修行者に偉そうにアドバイスをしたり。
達人に合格をもらい、店が繁盛しはじめたことで慢心してしまった人もいました。「その後の抜き打ちチェック」でその様子が出ていました。失敗の足音が近づいてくるようでした。
「危機感がない」に通ずるところもあります。
慢心しないためには、常に目標設定をアップグレードしていくことと、目標と現状のギャップを自分自身でしっかりと見張る必要がありそうです。
●【失敗の要素9】答えを欲しがる
これがもしかしたら失敗要因の中で一番大きな要素かもしれません。
貧乏な境遇から抜け出したい番組志願者たちは、番組出演が決まったことで「答えを得た」と勘違いし、その結果、修行で苦戦したり脱落する人もいました。何より、修行中にも答えを欲しがってしまいます。しかし、達人は目で見て盗めといいます。
一般企業の勤め人が相手であれば、このやり方は非常に非効率です。「見て盗め」は、その社員の能力に依存した属人性の高いやり方になってしまい、スケールしません。
しかし、やっぱり経営者ともなると、「どうしたらいいか教えてください」はダメです。答えをもらえるというクセがつくと、自分でピンチを乗り越えることができなくなってしまいます。
さらに特筆すべきなのが、「答えクレクレ族」のみなさんは、びっくりするくらい圧倒的に、徹底的に要領が悪い。自分で考える力が衰えてしまっていて、「次に何をすればいいか」を意識できなくなってしまっています。
「宿題やりなさい」「明日の学校の準備をしなさい」といちいち言われないと動けない子どものようです。
そして今の日本人の多くがこの「答えを欲しがる」という病に冒されていると考えます。それが、この3年間の騒動に現れています。テレビがくれる「答え」を正解だと思い、自分で答えを見つけようとしないからこんなことになっています。
答えは自分で見つけるものです。また、自分が「答え」だと思って選択したものを「正解」に導けるかどうかです。
OWNDAYSの田中社長も「破天荒フェニックス」の中で「選択そのものは重要ではない」と言っています。
さて、失敗のケーススタディをしてきましたがいかがでしょうか。
これらを排除してもなお、成功するかはわかりません。でもやらなければ失敗します。成功するかはわからないけど、失敗はします。
「黒ひげ危機一発」というゲームがありますね。ナイフを樽に挿していって、黒ひげの海賊が飛び出た人が負け、というおもちゃ。成功ってこれに近い気がしています。
ゲームでは黒ひげが飛び出たら負け、としていますが、成功ってこの黒ひげが飛び出ることなのではないかなと感じています。
ナイフを刺すという、たくさんの「失敗の排除」のすえにいつか成功にたどり着く。
でもたまに一発で黒ひげを引き当てて成功しちゃう人もいて、そういう人を真似しようとしてみんな失敗したり、一発で引き当てた成功のせいでその後慢心して失敗する人がいたり。
とはいえ私も「失敗しないために」と偉そうに講釈してきましたが、めちゃめちゃ大きな失敗もいくつかしてきました。今思うと「なんでそんなこともわからなかったんじゃい!」と当時の自分に言いたくなるような失敗も。
2022年の締めくくりは、「失敗の言語化」としました。これで2022年のコラムはおしまいです。
来年はどんどん厳しい社会情勢になると思いますが、みんなでなんとか生き残りましょう。失敗を排除することで勝てないまでも負けない戦いをしましょう。
2022年はここまでです!
津久井
投稿者プロフィール
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ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。
かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。
2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。
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