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6月の最終金曜日。来週になれば2022年も半分終了したことになります。
街ではマスクを外す人も増えてきました。私が毎月出演しているラジオ局でも、スタジオ内でのマスクが任意となりました。なので我々の番組ではつけていません。
私がやっている少年サッカーチーム、練習中のマスクは選手たちは外すことになっていましたが、
「いやいやコーチももういいって、熱中症で死んでまう!」
ということで、コーチのマスク着用も免除になりました。
ワク◯ソを3発打っているコーチが言い出しました。「コ□ナ(騒動)って、なんかおかしいですよね」。
2年前から私、そう言ってますけど。でも一般にも少しずつ浸透してきたのかな。時間かかったけどよかった。もっと広まってほしい。
ネットやSNS上ではコ□ワク騒動のおかしな矛盾をつく情報がたくさん投稿されています。テレビを消して、一度自分で情報を取りにいってみたらいいと思います。
ただ、選挙が終わったらまた感染者(ただの陽性者)を増やすというウワサもありますけども。
今週のコロコロニュースですが、あまりネタがない。。。今までに出たようなニュースが多く、twitter上などではワク推進派と反対派が口汚く罵り合ったりしています。
「手を洗う救急医Taka」というヤツ(当然医療関係者なのでワク推進)は、先日、今回の参院選に出馬する候補者の青山さん(基本反ワク)という人とtwitterで大ゲンカしてました。
今まで紳士ぶっていた「手を洗う」が汚い言葉遣いになっているのを見て、「あー、焦ってるんだな」と感じました。
考えても見ましょう。ワクを推進して儲かる人はいますが、反対して儲かる人はいません(一部、ワク後遺症の人に「解毒できます」といってものを売りつけている輩がいるようですが)。なのにこれほど反対の声が出るのはどういうことか。
私だって、こういう発信をしたって1円にもならないどころか、嫌われるリスクを取ってやっています。「義を見てせざるは勇なきなり」というか。まあそこまで偉いことをしているわけではないですが。。。
ちなみに「手洗い」はまだ多少はtwitter上に出没している様子ですが、他の推進派の医療関係者はどうやらもう「逃げはじめている」というウワサです(あまり投稿しないとか反論しないとか)。
それにしても、今回のコロコロ騒動では「給付金」なるものが国民ひとりあたり10万円出ましたね。「まだまだ出せ」という声もあるようですが、果たしてどうなんでしょう。
よく言われていることでもあり、私自身もそうだろうと踏んでいるのですが、これは「ベーシックインカム」導入のための布石だと考えられます。
「ベーシックインカム」。聞いたことありますよね。果たしてこの「ベーシックインカム」。是か非か。本日は完全なる所感ですが、ちょっと考察してみたいと思います。
●ベーシックインカム、個人的には反対
そもそも「ベーシックインカム」とはなんぞや?まあ読んで字のごとくなんですが、一応ウィキペディア先生に確認しました。
ということでさらに言い換えると、「労働の有無に関係なく、毎月一定のお金を国がみんなにあげるよ!」という制度です。
で、私個人の考えでは、見出しの通り反対です。が、それだと結論ありきの考察になってしまうので、もう少し話を膨らませてみましょう。
まず、私が反対する理由をお話します。
これは昔から父親に言われてきたことの影響でもあるのですが、ソビエトやかつての中国が国としてうまく機能しなかったのは、やはり「共産主義」だったからだと思います。
ちょうどソビエトが崩壊するころだったと思いますが、父親に言われました。
「今ソ連に行ったらめっちゃ儲かるぞ!穴の空いたジーパンとか、2万円でもほしいとかいうやつがいるからな!」
当時のソ連はハイパーインフレでインフレ率は一説には4000%と言われています。単純計算ですが100円のペットボトルの水が4,000円!
今思うと、オヤジはヨソの国の不幸にエラいこと言っとるなと思うのですが、なんでソ連がそんなことになってしまったかを聞いたところ、「共産主義だからだ」という答えが返ってきました。
「給料が20万円しかもらえないって決まっていたら、一生懸命働くか?みんな同じ20万だったら、他のやつよりいかに楽するかを考えるのが人間だ」
こうして今の言葉で言い換えると「生産性や品質が著しく低下した」ことで国が立ち行かなくなったというふうに教わりました。
何が言いたいかというと、おわかりとは思いますが「働かなくなるやつが増える、そして国が貧乏になり、おかしくなる」と思うからベーシックインカムに反対というわけです。これはまあ、よく言われていることでベーシックインカム反対派の一番の主張ですね。
中国もその後、経済政策を変えて資本主義の要素を入れたことで国が発展しました。「がんばって結果出したらその分だけもらえるからがんばる」のは人間の本質のように思います。
しかし、ベーシックインカムの場合は共産主義とは違う(一応ね、私は同じと思ってますが)。毎月国からお金をもらいつつも、仕事をしてもいい。「みんなお金はたくさんほしいだろうから、仕事はするんじゃない?」、こんな考え方もたしかにあると思います。
果たしてどうなるのか?
さて、世界的な物価高が止まりませんね。我々も協力会社から値上げ要請が来ており、早晩私たちも値上げを余儀なくされると思います。
インフレとは、お金を持っていてもモノがないから買えない状態。そうすると物価は釣り上がります。先ほどの崩壊前のソ連の例です。
ただ、お金はあるからモノさえ出回ってくれれば買える可能性もあります。お金もなく、物価も高騰する状態は、インフレではなく「スタグフレーション」という状態で、今回は日本はじめ世界中でこれに陥るだろう、と言われています。
そこで「ベーシックインカム」は救いの手のように感じるかもしれません。「モノ不足」は解消できなくても「お金不足」は多少解消できそうですから。しかし、それは地獄への入り口なのではないかと私は考えています。
●ベーシックインカムを導入したことがある国はあるのか?
ベーシックインカムを導入したことがある国は世界にあるのでしょうか?実はあるんです。その国はどうなったのでしょうか?
ひとつはフィンランドです。岡田斗司夫さんという文化人の方がYou Tubeでフィンランドのベーシックインカムについて解説しています。
詳しくはそちらの動画を参考にしていただきたいのですが、概要だけお伝えします。
フィンランドで構想されたベーシックインカム制度は、「毎月国民ひとりに11万円払います、その代わり社会保障はすべて停めます」というものでした。
ポジティブな意見としては、「毎月11万円もらえるなら貯金に回す必要がなくなるから、みんながお金を使って経済が発展するだろ!」というものだったようです。
これは個人的に疑問です。今までと同じ働きをして、今までと同じ給与をもらいつつのプラス11万だったら、たしかにそうなるでしょう。果たして人間はそんなに単純か。
私は「11万プラスして今までと同じ収入程度になるような稼ぎ方しかしなくなる」と考えます。
たとえば毎月30万の給料をもらっていた人は、19万でもっと楽な仕事に乗り換えるだろうということです。もしそうなれば、消費が増えることにはなりません。
ネガティブな意見は、社会保障がなくなるので国民の生活が厳しくなる、というもの。日本で言えば健康保険や国民年金がなくなるようなものです。
まあ年金はどうせ私たちはもらえないでしょうね。ということはただの税金ですね。そう考えると日本は超重税国家ですね。
社会保障がなくなるというのは、これらに加え教育やそこにかかる費用の援助などもなくなることを意味していて、場合によっては公立の学校なんていうのもなくなる(全部私立)のでは?なんていう話まで発展してしまいます。
そして「でもね、その代わりお金あげるよ!」というのは、もはや「悪魔の取引」ではないかと岡田斗司夫氏は言います。
ほんとそう思う。「お金あげるからバカのままでいてね!社会(国や経済)の運営に参加してこないでね!」というメッセージとほぼ同義で「労働なき奴隷」と岡田斗司夫氏は動画で言っています。
しかも、そもそも社会保障が手厚い北欧の国々では、すでに社会保障の費用をとおして国民ひとりあたり毎月11万円くらいは使っているだろ、という意見もあります。
反面、岡田さんは、やりたいことができるなら時給200円とか300円でもいいという人が増えたり、人間関係的に職場のようなものはなくならないのではないかと言っています。これもよくわかる。
「職場のようなものはなくならない」は専業主婦の方を思い浮かべるとよくわかります。結婚前までバリバリに働いていた女性で、子育ても一段落したから働きたいという人は非常に多いと聞きます。
しかも、働きたい理由は「社会とつながっていたいから」という理由であることがものすごく多く、旦那さんの年収が高い人ほど、その理由で仕事をする傾向があるそうです。しかもそういう人は生活費を稼ぐことが目的ではないため、思いのほか安いお給金でも働いてくれると聞きます。
さて、これがざっくりとしたフィンランドのベーシックインカムの構想ですが、フィンランドは国民投票により、約7割の賛成をもってベーシックインカムを実験的に導入することになりました。
実験の結果、ベーシックインカムを導入しても労働意欲は増したという調査結果が出たそうです。つまり「お金をもらったら働かなくなる」ということはない、ということです。
ところがですね。この実験、どうやら失業者2000人に対して行ったらしく(しかもひとり月額7万円)、「これはただの失業手当やん」というお粗末な結果に。
しかもフィンランドではヨーロッパ諸国やアメリカ、日本などにベーシックインカムを導入したときの参考にはならない(前提条件が違いすぎる)という声も出ているようです。
●世界で3番目に小さい国「ナウル」はベーシックインカムでどうなったか?
フィンランドは果たしてベーシックインカムを導入したといえるのか、ちょっと怪しいのですが、100%「これはベーシックインカムを導入したと言えるよね」という国の例もあります。
それが「ナウル」という国です。バチカン市国、モナコ公国に次ぎ、世界で3番目に小さい国であり、島国としては世界最小の国だそう。
ベーシックインカムの悲劇 天国から地獄へ(引用:リアルインテリジェンス)
記事のタイトルを読むとどうなったかわかってしまうのですが(汗)、まあ、そういうことです。。。
ナウルという国はリン鉱石という資源が豊富で、その収益により国民は働かなくても国からお金をもらえたそうです。
記事によると、
この小さな国が1980年代には一人あたりのGDPでは世界でトップレベルの裕福な国でした。
1980年代の国民1人あたりGDPは
日本が約1万ドル
米国が約1万4千ドルだった時
ナウル共和国は2万ドルでした。
税金はかからず、
国からお金が支給され(ベーシックインカム)
電気・病院など公共サービスは無料
結婚すると、何と2LDKの新築一戸建てが国から支給されます。
個人住宅の片付けや掃除のために国が家政婦をやとってくれるので、自宅のトイレ掃除もしなくて良いのです。
国から支給されるお金(ベーシックインカム)だけで暮らすことができます。
地上の楽園とも言われました。
ちなみに公務員の給料は大統領から家政婦まで、ほぼ同額です。
とのこと。でも、そんなにおいしい話が長くつづくことはなさそうですよね。
ナウルの国の人は一切働かなくなりました。リン鉱石を採りに来るのも、採掘の労働者に食事を出すレストランなどのサービス提供者もすべて国外の人となり、ナウルの人はまったく仕事をしなかった。
その結果、まず国民の体がおかしくなります。
国民はどんどん怠惰になり、働かず、外食に頼り、食べては寝る生活をしていたことから国民の90%が食べすぎで肥満、30%が糖尿病、世界一の肥満・糖尿病国になりました。
男性の平均寿命は50歳未満です。
そして、資源は枯渇しました。その結果、国の収益が激減。
そうなっても働く気にならなかったナウル国民。暴動により大統領官邸が焼失したり、電話、水道、電気などのインフラもすべて停止してしまいました。
「いかに働かなくてお金を得るか」という考え方に陥ったことから、崩壊を加速させました。
まるでイソップ童話とかに出てきそうな話ですね。
その後のナウルは、「いかに働かなくてお金を稼ぐか」という考えにより、マネーロンダリングの温床となったりテロリストに国籍を販売するといったことが行われます。失業率は9割。もちろん犯罪も増加。
しかし、ここからが個人的に恐ろしいと感じた部分ですが、なんと、仕事の概念すら失ったというのです。
およそ30年間仕事をしなかったことから国家破綻しても彼らは働きません。
「仕事」という概念すら無くなり、働く意味も分かりません。
生まれてから一度も働いたことがない人も多かったのです。
ここまでくると「イソップ童話」ではなく「本当は怖いグリム童話」のほうかもしれませんね(怖)。示唆に富みすぎでしょ。。。
●ベーシックインカムがうまく機能する前提条件
では、どうやってもベーシックインカムはうまくいかないのでしょうか。
私は経済の専門家でもなんでもないので、こういった問題の正しい答えみたいなのを導き出せるわけではありません。
しかし、過去に行った考察の中でこの話に関連しそうなものがあります。
かなり古い話ですが、しかも変な話ですが、お笑いコンビ「オセロ」の中島知子さんが妙な宗教だか占い師だかにハマった時のことです。
中島さんは、その時住んでいたマンションの家賃を何ヶ月も滞納していました。で、各ワイドショーがこぞって変な占い師問題を放送する切り口のひとつとして、この「家賃滞納」を取り上げていました。
中島さんが住んでいたマンションは都心にある高級マンションでした。家賃も結構なものなのではないでしょうか。この高級マンション、実は所有者は俳優の本木雅弘さん。こんなこともワイドショーで紹介されていました。
本木雅弘さんといえば、元シブがき隊の「もっくん」ですよね。俳優としてその演技力の高さは眼を見張るものがあり、ドラマなどではとてもアイドル出身とは思えない迫力があります。また、他の元シブがき隊メンバーと違い、バラエティ番組などにはあまり出ない印象があります。
簡単にいえば、俳優として本物と感じる印象があったのです。そんな「もっくん」が高級マンションのオーナーとは。
「ふーん、すごいな。家賃収入ってどのくらいあるんだろ?(すぐ計算したがる)」
こんなことを妻と話したと記憶しています。予測でしかないですが、働かなくても毎年2000万円くらいの収入にはなってそうな感じでした(たしか)。その時に思ったんです。
「あれ?もっくんってこんな高級マンションを持っていたら、もう働かなくていいんじゃない?なのに俳優業をつづけている?しかもかなり本気で。。。」
そして、自分にとってゾッとするほど恐ろしい質問を自分に投げかけました。
「オレはどうなんだろう。。。オレは、一生困らないほどのお金を持っていても今の仕事をつづけるのか?」
この恐ろしい質問の答えは本当にすんなりと素直な気持ちで「Yes」が出てきて、自分でもびっくりするほど安心した覚えがあります。
でも、独立前に勤めていた会社の時の仕事であれば(そして今も勤めつづけていたとすれば)答えはおそらく「No」です。
もっくんは一生困らない不労所得があっても(あるからこそ?)、本気で俳優業をしている、だからあの演技ができるんだ、これが本来あるべき姿なのではないだろうか?こんなことを感じたできごとだったのです。
この一見関係なさそうなもっくんの話はブランディングの観点からもとても大切な示唆を含みます。
★あなたはなぜそのビジネスをやるのか?
ということです。
これが言語化できていれば、それこそが最大の差別化ポイントでありUSPとなります。ただ、「なぜそのビジネスをやるのか?」をまだまだ言葉で表現できない場合もあります。
そんな時の指針となる質問が先ほどの「お金に一生困らなくても『それ』をつづけるか?」です。この質問に「Yes」と答えられるなら、間違った方向には進んでいないはずです。
言い換えるならば、野心でも使命感でも何でもいいから、未来に突き進む何かがあるかどうか。これがなければ、今を生きて糖尿病になり、50歳くらいで死ぬんでしょう。稼ぎまくってセミリタイア生活をしている人が早死するというのも聞いたことがあります。
生活のために生きているのか、他のなにかのために生きているのか、それによりベーシックインカムの捉え方が変わる、とも言えそうです。
私はお金の正体を「シェイプシフター(変容する者)」だと考えていて、ビジネスにおいてはお金を世の中を良くするための道具(手段)と位置づけた時に、お金は自分の部下のようになります。
一生困らないお金があれば、それを基盤に世の中をよくする活動に集中できます。この時、一生困らないお金は「世の中を良くする権利」ともとらえることができます。「稼ぐ(利益を出す)」はこの時、「永きにわたって世の中を良くする権利を得る」ための手段となります。
ところが、お金がほしい理由が世の中のためではなく自分のみのためであったり、稼ぐことそのものが目的(手段の目的化)になってしまった途端、お金はその姿を変え、「支配者」となります。
もちろん、お金がいらないとか、利益を出さなくて良いという話ではありません。会社として社員を雇っていれば、稼がなければ彼らの給料は払えません。しかし、社員を幸せにするのも世の中をよくするためのひとつと考えれば、これもまた稼ぐことが目的ではなく手段だとわかります。
このように考えると、「お金」そのものや「ベーシックインカム」が良いとか悪いとかではなく、そこにある前提条件が整っているかという話になりそうです。
つまりは教育です。人生観、仕事観といったことを若いうちにどのように伝え、どのように理解を促すのか。
日本の教育では当然ながらお金の使い方も含めこういったことを教えません。ということは、今ベーシックインカムを日本に導入しても失敗するというのが私の考えです。
そもそも「お金あげるよ」って言われたら誰もが「怪しい」と思うのに、国が言っているから怪しまないというのは本質を見失っていると私は思います。
だから給付金も反対です。使ったお金に対しての補助(GoToでやったような)であれば経済も動くので良さそうです。
みなさんはどう思いますか?
今回はここまでです!
津久井
投稿者プロフィール
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ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。
かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。
2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。
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