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2019年03月15日 メールマガジン 商品開発 法則・ノウハウ 【第470回】ドラマ「まんぷく」から読み取る時代の移り変わりと商品開発

2019年03月15日掲載開始

こんにちは。





ロゴ作成専門ビズアップ 津久井です!
https://www.biz-up.biz







本日は名古屋出張からの大阪出張。



明日は友人の結婚式、
明後日は長男のサッカーの合宿
(私だけ日帰り)。



忙しい。



充実と言っていいのかよくわかりませんが
忙しいです。



コピーロボットがほしい(パーマン)。



この世の産物は自然のもの以外は
すべからく人間が想像したもので、
人が想像できるものは実現できる、
なんてよくいいますけども、



そういう意味では
ドラえもんやコピーロボットなんて、
AIの技術が発展しつつある今、
あながちありえない話ではないかもしれませんね。



中国では
アンドロイド型のニュースキャスターが
登場して話題になりました。



脳の情報をハードディスクに取り出す
方法なんかも研究されているようですし、
そうなってくると肉体を持つ意味が
どんどんなくなってきますね。



もはやマトリックスの世界です。
人間が求めつづけた不老不死の世界って
もしかしたらこのことかも。。。



というわけで忙しいくせに
そんな妄想ばかりしているワタクシですが、



忙しいくせにやっていることが
もうひとつあります。



それはこのメルマガでも
しつこいくらい最近お話している、



・NHK朝の連続テレビ小説「まんぷく」



を欠かさず見ることです。
今朝も出張先のホテルで見てました。



ワタクシ、
はまり過ぎて最終回終わったら
「まんぷくロス」になりそうです。



「まんぷくロス」って変な言葉ですね。
満たされているのか満たされていないのか
よくわからない言葉ですね。。。



ちなみに2013年には
「あまちゃん」にハマりまして、
「あまロス」になりました。



あのときはバックパック背負って
全国のお客さまのところに突撃訪問する、
日本一周の旅をしておりましたが、



NHKオンデマンドでお金を払いながらも
あまちゃんだけは欠かさず見ておりました。



あまちゃんは
単純な娯楽として楽しみましたが、
まんぷくは個人的にはビジネスの
勉強にもなると感じています。



映像であること、
ストーリー仕立てであることで
理解力がより高まります。



今日はまんぷくから感じた
時代による消費者のニーズの移り変わりと
商品開発について考えてみたいと思います。




知らない方のために簡単にお話すると、
ドラマ「まんぷく」は日清食品創業者の
安藤百福さんとその奥さんのお話です。



日清食品はご存知の通り
即席麺で日本一の会社です。



主人公は立花萬平(安藤百福)と
立花福子(奥さん)です。



立花萬平は、
もともと優秀な発明家という設定です。



戦後に塩業を立ち上げます。
たちばな塩業は実在した会社
(社名は違う)のようです。



なぜ塩業を立ち上げたか。



ドラマの中では
近所のラーメン屋さんが
塩の入手に困っていて、



ビジネスになると
立花萬平が思いつくという
描写になっていました。



泉大津の海の近くに住んでいた立花萬平は
海水を使って塩作りをはじめます。



最初は失敗するのですが、
発明家でもある立花萬平は
何度も失敗を乗り越え、



安定的に塩をつくれるようになります。



その後、
子どもを出産した妻の福子が
産後の肥立ちが悪く体調を崩します。



原因は栄養失調。
当時は戦後でまだまだ食糧不足でした。



そこで立花萬平は
栄養食品をつくることを思いつきます。



これも何度も何度も失敗をしながら
商品化にこぎつけます。



商品名は「ダネイホン」。
これも実話で「ビセイクル」という
商品名で販売されていたようです。



さて、
このころの商品は塩も「ダネイホン」も
「機能」に直結しています。



・料理に必要不可欠
・食糧不足でも栄養を摂取する



ということですが、
実はここには特に付加価値はありません。



ダネイホンはペースト状の食品で、
そういう意味では付加価値と
いえなくもないですが、



栄養を摂取することができるという
機能そのものが商品であることは
間違いありません。



このメルマガでも何度かお話している、



・モノの時代
・デザインの時代
・色(バリエーション)の時代



という3つの時代の中でいくと、
当時はモノの時代だったことは
間違いありません。



モノの時代のときには、



・まだこの世にない
・この世にあるけど足りない



というものが売れる時代です。



「食品を腐らずに保存できる箱」は
当時はまだ存在していませんでしたが、



「冷蔵庫」としてそれが発明され
大ヒットとなりました。



このころは誰もがその機能
(食べ物を腐らずに保存できる)を
ほしがったわけで付加価値は
特に必要ありませんでした。



塩も「希少価値の高い塩」とか
「高級な塩」が求められたわけではなく、
とにかく塩が欲しがられたわけです。



しかし時代が流れ、
モノが足りはじめると話は変わってきます。




モノが足りはじめると
どんなことが起こるか。。。



それは
「消費者の選択肢が増える」です。
供給が増えるということは
選択肢が増えるということです。



消費者は同じ「塩」でも
どちらが良いかを選んで購入します。



購入基準はさまざまです。



・価格
・品質
・希少性


などいろいろあるでしょう。



この中で
わりと影響力のある基準となったのが
「デザイン性」です。



冷蔵庫は
松下電器と東芝と日立ならどれが良いか。



使いやすさや価格などの
購入基準はもちろんのこと、
デザイン性も大きな要因となりました。



デザインというのは
直接的な機能と関係あるものと
そうでないものがあります。



たとえばパッケージデザインなどは
機能に影響を与えることは稀です。



しかし家具や家電などは
デザインが機能に影響を及ぼすことも
わりとあります。



なので
デザインが一概に機能と
関係しないとは言えないのですが、



それでも
多くのデザインが機能とは別に
「美しさ」を求めていることも事実で、



そういう意味では「デザイン」は
たいていの場合「付加価値」と
言い換えてもいい。



つまり、
「デザインの時代」は「付加価値の時代」
と言い換えてもいいわけです。



この3つの時代は
私の師匠である伊吹卓先生が
提唱した理論ですが、



先生が「付加価値の時代」ではなく
「デザインの時代」と名付けた真意は
それだけデザインが「付加価値」として
影響力が大きかったからです。



さて、
ドラマ「まんぷく」に話を戻します。



主人公の立花萬平は
塩作りを辞めてダネイホンの製造と
販売一本に会社の経営を絞ることを決断します。



しかし、
そんな折に立花萬平は
脱税容疑で逮捕されてしまいます。



会社の利益を使って
学校を出ていない従業員を
夜学で勉強させてあげていたことが、



アメリカの圧力もあり
「脱税」にあたるとされてしまったのです。



会社は存続できないくらいの
追徴課税を負う羽目になり、



立花萬平は家族や従業員、
何よりダネイホンを求めている人たちのために、



ダネイホンの製造と販売の権利を売却する
決断をします。



その後
立花萬平は「池田信用組合」の理事長となり、
池田の企業の発展のために尽力しますが、



どうしてもモノづくりの魅力が忘れられず、
そんな折に池田信用組合の存続の危機があり、
責任を取る形で理事長を辞任します。



無職になってしまうわけです。



そして無職になった立花萬平に
ついにあるアイデアが降りてきます。



それが「まんぷくラーメン」、
つまり「チキンラーメン」のアイデアです。



チキンラーメンはご存知の通り
日本初、いや世界初の「即席麺」です。



このアイデアを実現する上で、
立花萬平は以下の5つを商品開発の
五箇条とします。



一、美味しいこと

一、安く買えること

一、便利であること

一、常温で保存できること

一、安全であること



この中で特筆すべきは



一、便利であること

一、常温で保存できること

一、安全であること



です。
これは食品の機能としては
本来なくても良いといえば良いです。



時間をかけてつくればいいから
便利である必要は必ずしもありません。



そもそもつくったら
食べきってしまえばいいので
常温で保存できなくても構いません。



安全かどうかも、
そもそも食べ物がなければ
病気になったり死んでしまいますから、



食べ物がないくらいなら
安全でなくても構いません。



つまり、
これらは必ずしも必要な機能とは別の
「付加価値」です。



ドラマの中では



「なんで店で食べられるラーメンを
 わざわざ家で食べるのか」



と開発中に誰もが口にします。



しかし、
ニーズがモノの時代から移り変わったこの時、
立花萬平の付加価値に対する考え方、



・家庭の主婦を楽にしてあげたい
・冷蔵庫がまだ買えない家でも
 保存できるようにしてあげたい
・店に行かなくても美味しいラーメンが
 食べられるようにしてあげたい



から、
まんぷくラーメンは大ヒットします。



モノ=機能が足りてきたことで
付加価値の重要性が高い時代になり、



機能(味)だけでなく
付加価値も考えて発明されたチキンラーメンは
大ヒットとなったというわけです。




ドラマ「まんぷく」は今月で放送終了です。
物語は今大詰めです。



大企業となったまんぷく食品ですが、
新商品はどれも「まんぷくラーメン」の
味を変えただけのもので鳴かず飛ばず。



このままでは会社の存続が危ぶまれる、
なんとしても新商品を開発しなければ、



そんな想いから、
立花萬平はある商品の開発にかかります。



それが「まんぷくヌードル」です。
つまり「カップヌードル」です。



「まんぷくラーメン」と
「まんぷくヌードル」の違いは
果たして何だったのでしょうか?



カップヌードルに限らず、
カップ麺という商品は今や当たり前の光景として
売り場に並びさまざまな家庭に供給されています。



ドラマの中では、
立花萬平の親友ということになっている(?)
世良勝夫がまんぷくヌードルの商品開発に反対します。



「容器に入った麺なんて売れるわけないやんけ!」
「今どきどんな家にだって丼のひとつやふたつあるわ!」



これは付加価値に着目した意見でした。
そして立花萬平はすでにそこを見ていた
わけではありませんでした。



それが立花萬平のセリフから読み取れます。



「ラーメンをつくるんじゃない!
 ヌードルをつくるんだ!」



そもそもまんぷくヌードルのヒントは
アメリカ出張の際にありました。



丼がないアメリカの企業に
まんぷくラーメンを売り込みに行った際、



アメリカの企業の人が味見に困り、
紙コップに まんぷくラーメンを
割って入れお湯を注ぎ、フォークで
それを食べたのでした。



ドラマの中で立花萬平は
「日本人の食習慣を変える!」
と言います。



どういうことかというと、



・機能そのもの

・付加価値

・(ライフ)スタイル、習慣



ということで、
時代のニーズは付加価値を
追うことすらすでに当たり前、



その次のニーズとして
ファッション性やスタイル、習慣に
着目した商品開発を目指したということです。



カップに入ったインスタント麺であれば、
公園でも歩きながらでも食べられる。



店でも家でもなくていい。
場所を選ばなくなります。



事実、
カップヌードルが誕生したときは
若者がこぞって街でカップヌードルを
フォークを使って食べていました。



今となっては当たり前の光景ですが、
当時としては相当画期的なことだったわけです。



まさに安藤百福さんは天才です。



・機能そのもの

・付加価値

・(ライフ)スタイル、習慣



という構図を見ると、
あることに気づきます。



それは、
より抽象度が高くなっていく、
ということです。



機能そのものは具体的です。



付加価値になると、
特にデザインなどにおいては
抽象度が少し上がっていきます。



(ライフ)スタイル、習慣となると、
これはかなり抽象度が高いです。



言い換えるならば
物質的なところからより精神的なところに
向かっているということになります。



今の時代はモノにあふれています。



大局的に捉えるならば、
より精神性を重視した消費がなされる、
ということに他なりません。



「モノより想い出」



なんていうキャッチコピーも流行りましたが、
その商品を通してどんな体験ができるかが
重視される時代だということです。



・モノの時代
・デザインの時代
・色(バリエーション)の時代



で考えるならば、
色(バリエーション)の時代は
ちょっとややこしい時代です。



・人と違うものはイヤだ
・でも人とまったく同じものもイヤだ



こういうニーズに
バリエーションで応えようというのが
この時代の特徴です。



それにしてもなんで
「人とまったく同じはイヤ」なのか。



機能的にはまったく困らないことからも、
ひとことで言ってしまえば完全な「自己満足」です。



でも
「自己満足」が購買の基準になっているわけで
「精神的な満足もほしい」ということなわけです。



図にするとこうなります。
→ http://bit.ly/2HkCNqv



機能そのものだけでよかったのが、
同時に付加価値も満たさないといけない時代がきて、
最終的には機能も付加価値も精神的な満足も
備わっていないといけないという時代になる。



これって私がこのメルマガで何度か紹介した
心の師匠(と勝手に言っている)サイモン・シネック氏の
「ゴールデン・サークル」とも近似しています。
→ http://bit.ly/2XWakfH



これらはBtoCのビジネスをしている場合は
とても重要な考え方になると思います。



さて、
ドラマ「まんぷく」を題材にして
時代のニーズの変遷について見てきました。



しかしドラマ「まんぷく」は
これ(ニーズと商品開発)だけではありません。



商品開発の苦しみ、価格設定、
キャッチコピーや広告の重要性、
模倣品との戦いなどなど、



経営者としては
本当に共感したり勉強になるドラマです。



見ていない方は
ぜひNHKオンデマンドで見てください!
(NHKの回し者ではありません 笑)






今回はここまでです!





津久井




好評いただいてます。
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投稿者プロフィール

津久井 将信
津久井 将信
ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。

かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。

2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。

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