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こんにちは。
ロゴ作成専門ビズアップ 津久井です!
https://www.biz-up.biz
サッカー女子ワールドカップが終わりました。
なでしこジャパン、残念でしたね。日本がアメリカの弱点を突きたいところでしたが逆にしっかり研究された感じ。。。
しかし、日本でも世界2位になれるんだというのはとても希望を持っていいことだなと感じました。
話は変わりますが、先週の大阪での交流会は大盛り上がりでした!30名以上のお客さまにお集まりいただき、関西ならではの勢いのあるノリで、私たちビズアップスタッフが何もしなくてもお客さま同士で交流を深めてくださいました。
次回は来週、札幌で開催です!
北海道のお客さまや、北海道にちょうど用事があるというお客さま方とお会いでき、美味しい料理をいただくことができる、とても幸せなことです。ぜひご参加をお待ちしております。
それともうひとつ。
「日刊スゴい人」というメディアに先日出させていただきました。日替わりでスゴい人を紹介するのですが、結構そうそうたるメンバーが登場しています。
最近ですと安部首相の奥さん、つまり日本のファーストレディとか、他にもサイトを見ていただくとよくわかると思います。
→ 日刊スゴい人
※スマホアプリ(無料)もあります。
※私は6/24の回に出ています。
で、昨日はこのスゴい人が集まるパーティー、つまり出演者限定のパーティーに行ってきました。スゴかったです。ほんとに。そうそうたる方が集まっていました。
一番びっくりしたのは、「スプーン曲げ」というか、曲がるどころか「切れる」やつを目の前で見たことです(マジックではありません、ほんとに)。スゴい人はいるもんだなー。
さて、今日のお話です。
2.5次元ミュージカルって知ってますか?
2.5次元ミュージカルとは、原作がアニメや漫画、ゲームなどのものが、舞台化されたもののことを言います。
たとえばですが、「テニスの王子様」という漫画があります(私は読んだことないのですが)。これは2003年ころからはじまり毎年のように公演していたようです。
若手イケメン俳優たちが出ているようで、女性にとても人気のミュージカルのようです。
ちなみに、2.5次元ミュージカルは
- 漫画、アニメ、ゲーム(2次元)
- ミュージカル(3次元)
の中間を取って「2.5次元」とファンから呼ばれるようになったそうなんですね。
で、この2.5次元ミュージカルがスゴいとか、そういう話をしたいわけではないのです。
ただの「ミュージカル」ではなく、「名前が付いている」ということがどれだけスゴいかということを言いたいのです。
●
名前をつけるという行為は、
- フワフワとした何か
- でも確かにそこに存在していそうな何か
の存在を確定させる「存在証明」のようなものです。名前がついたとたんに、「それ」は存在を認められ市民権を得だします。
そしてその名前のほとんどが、うまいことコンセプトやストーリーを内包しているものになっています(だから広まったのでしょうけれど)。
たとえば、「ゲリラ豪雨」を考えてみましょう。
個人的には「ただの夕立ちゃうんか」と突っ込みたくなりますが、「近年の地球温暖化現象のせいで夕立もおかしい」というイメージをうまくはらんでいます。「爆弾低気圧」も同様です。
また、「なでしこジャパン」であれば、単純に「サッカー女子日本代表」というよりも「大和撫子ならではの凛とした日本女性らしさ」というコンセプトをうまく内包しています。
さらにまた、名前にはよくも悪くもそのイメージに近づこうとする心理的な効果が働くと思います。
たとえば、サッカー三浦知良選手の「キングカズ」という言葉がはじめて出たその瞬間、私はそれをちょうどテレビで見ていました。日本代表戦の時でした。その時のカズ選手は、正直代表のお荷物的存在でした。
それなのに、フジテレビのたしか青嶋アナウンサーが試合中に「キングカズ」といきなり呼び出し、当時一緒に見ていたサッカーサークルの後輩と爆笑したのを覚えています。そしてカズ選手はその後ワールドカップ直前に代表を外されます。
私たちは当時は「ほれみたことか、キングなんておこがましい」と思っていました。
しかし、今のカズ選手はまさにキングにふさわしい活躍と「人としての振る舞い」をお持ちだと感じます。カズ選手の話だと非常に個人的な見解ですが、でも実際に「名前に人が寄る」ということはあると思うんですね。
それはなぜかというと、「発音」とか「語感」が心理的に作用するからだと考えます。
「怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか」という本がありますが(良書です)、「発音」「語感」にはイメージに影響をおよぼす力があるわけです。
そうすると、付いた名前の発音によって行動まで変わる可能性も十分にあるはずなんです。
もっと言えば、名前が付く前の「事象」のイメージに最適な発音を伴った名前が付いているということも十分に考えられます。
「草食男子」なんて言ったらその言葉の本来の意味だけでなく「 そ う し ょ く 」という発音のやさしさがピッタリですよね。
だからその名前がつき、世間に浸透したのだと思います。
さて、こういった「後付けの名前」は他にどんなものがあるか見てみましょう。微妙に古いものもありますがご勘弁ください。
- なでしこジャパン
- ゲリラ豪雨
- 爆弾低気圧
- 山ガール
- コギャル
- カリスマ美容師
- 匠
- ルーズソックス
- 草食男子
- ゆとり世代
- カイワレ族
面白いですよね。だって、同じ「スペシャリスト」を表しているのに、
- カリスマ
- 匠
という違う言葉が付くわけですから。「匠美容師」「美容師の匠」とか言われたらどう感じますか(笑)?
「匠」という言葉は「職人」「伝統的」といったイメージがすでに内包されています。なので住宅やリフォームなどのスペシャリストに付けられるケースが多いわけです。
しかし、先進性が必要な美容師にとって、伝統感のある「匠」という言葉は「年寄り臭い」というマイナスイメージのほうに転換(ネガ転)してしまいます。
なので、イメージがマッチしないわけですね。
ちなみに余談ですが、上記に出てくる「カイワレ族」って知ってますか?
1988年の言葉らしいですが、当時の中学生・高校生を、土ではなく、ウレタンの苗床で完全管理のもとに育てられるカイワレに例えそうで、管理社会でしか生きられない成績が普通の中学生・高校生を意味しているそうなんです。
これを見て、いつの時代も大人は若者にレベルの低いレッテルを貼りたがるんだなと感じました。
- ゆとり世代
- 新人類
なんかがそうですね。
あ、伊吹先生の
- メリコの法則
- ブス(不美人)コンテスト
- 苦情法
- 着眼法
などなども名前がつくことで存在が確定してますね。
●
そして、ビジネスをやっている人間からするとさらにさらに興味深いのは、
- 名前が付いたことで市場ができてしまう場合がある
ということです。これもよくよく考えたらすごいことです。
たとえば次のような名前を見てみましょう。
- メタボ
言わずと知れたメタボリックシンドロームですね。「おれ!メタボだ!」という「名前を伴った自覚」をしたとたん、
- 病院に行く
- フィットネスに通う
- ヘルシア緑茶を飲む
- その他
つまり、メタボを一括りにした市場が誕生するわけです。
- クールビズ
なんかも同様ですね。「涼しく過ごすためのファッションです」と「クールビズファッションです」、伝わるものが全然違います。クールビズもファッション業界はじめひとつの市場をつくりましたね。
他にもざっと、市場を創出したんじゃないかという名前を挙げてみたいと思います。
- アキバ系
- 婚活
- 妊活
- イクメン
- スマホ
- 女子会
- アラフォー
- 韓流
- ガーデニング
「ガーデニング」は簡単にいえば「庭いじり」です。でも「庭いじり」ではなく「ガーデニング」だから市場が生まれたという、この禅問答みたいな事実。。。
「イクメン」なんて「子育てする男性(メンズ)〜知恵蔵2015〜」ですよ??「それただの父親ちゃうんか」とまたもや突っ込みたくなりますが、「イクメン」だから反応する人がいてムーブメントを起こし、何らかの経済活動が生まれるからすごいですよね。
さて、またも閑話休題。
先に列記したような名前ですが私も全部思い出して書き出しているわけではありません。もっと言えば知らなかった名前もあります。
私がどこで見つけてきたか、それは「新語・流行語大賞」のホームページです。
このサイト、メチャメチャ面白いです。第1回の1984年までさかのぼって見ることができますが、当時のできごとや時代背景などなどもわかり今と比較することができるので、「歴史は繰り返す」という意味でとても勉強になります。
さっきの「カイワレ族」もそれでわかったことです。過去がわかれば未来の予測も立てやすい。
ちなみに唐突ですが、
- キャバクラ
というのは「キャバレー」と「クラブ」の間のようなお店なので「キャバクラ」と呼びます。この言葉、私はつい最近というか、ここ10年くらいでできた言葉かと勝手に思っていました。しかし、この言葉が生まれたのは1985年だそう。私9歳でした。。。
こういったことも新語・流行語大賞のホームページを見るとわかります。
それと、2000年に特別賞を取った柔道田村亮子選手(ヤワラちゃん)の「最高で金 最低でも金」が、お金大好きな人の言葉に見えてしまいました(苦笑)
私、病んでいるのでしょうか?
●
ここでもう一つ考えてみたいことがあります。
- 「横文字」を使うのは本当にNGか
ということについてです。
横文字とは具体的には
- コミット
- コンセンサス
- アジェンダ
などなど、一瞬「??」な言葉たちです。お年を召された方々からすると「日本語で言えや!」と怒りたくなるお気持ちもよくわかります、ごもっともです。
しかし、日本語では伝え切れない「事象」というのもまたあると思うんです。
新語・流行語大賞のホームページを見ていて、
- サプライズ
- マニフェスト
という言葉が出てきました。
「サプライズ」はなぜ「驚かすこと」と言ってはいけないのでしょうか?それは「サプライズ」が「人を【喜ばせるために】驚かせる」もので「人を喜ばせる」というコンセプトを内包しているからです。
「マニフェスト」も同様です。「公約」以上の意味をはらんでいるから「マニフェスト」という言葉が出回った(はず)なのです。
つまり、この「横文字」を使うという行為は名前をつける行為と捉えると非常にわかりやすい。実際にやっていることはほとんど同じです。
もともと日本人は曖昧な事象も捉えようとする傾向があります。言い換えれば、「めっちゃ空気を読んでいる」わけです。敏感なんです。
個人的にはそれは四季折々が豊かだからだと思っています。変化に飛んでいたり、季節と季節の合間のグラデーションを感じたり。
それをどうやって言葉で表現するかを考え続けた結果、同じような意味なのに複数の言葉ができたり、「ざわざわ」「ごろごろ」などの擬音語・擬態語を生んだりしたんだと思います。
冒頭に書いたとおり、「曖昧なもの」の存在は名前をつけた時にはっきりと認識されます(存在が証明されます)。
「直訳では表現しきれない」要素を含む事象。
これをひとまとめにして名前をつけることで、曖昧なことを理解しよう、表現しようということが、この横文字を使うという行為なんだと考えます。だから悪いとは言い切れない。
だけど、そうやってとても感覚的な部分をベースにつけられた言葉(名前)だから、その感覚を汲み取れないと理解ができないわけですね。
そして、感覚は年令によって大きく違います。だからお年を召された方々はなかなか理解できずお怒りになるのではないかなと感じました。
名前をつけるって本当に難しくて面白いですね!
今回はここまでです!
津久井
投稿者プロフィール
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ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。
かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。
2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。
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