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6月が終わります。ということは2023年も半分終了ということになります。早いですね。
コロコロニュース、いろいろなことを伝えたいと思いつつも、結構手間でして、今後はなるべく圧縮して伝えていきたいと思っています。
というか、コ□ナ以降の世界や日本の動きをよくよく考えてみると、明らかにおかしいのは明白だと思うんですよね。へんな法案が通ったり、閣議決定が連発されたり。少なくとも私は今までの人生の中で今が一番おかしい世の中だと感じています。
同じように感じているようでしたら(感じていなかったらヤバいと思うけど)、テレビのニュースを鵜呑みにしないで自分でいろいろ調べてみてくださいね。
「うぃんどうずおじさん」が遺伝子を組み替えて「刺さない蚊」をばらまいたことは知っていましたが、狙いは生態系の破壊かと思っていました。
ではなく、懲りもせずまた同じ手法で世界を混乱させようとしていたんですね。このおじさん、お金がほしいというよりもほとんどマッドサイエンティストみたいな感じなのかもしれません。
今回のコ□ナやわくわくする注射の首謀者のひとりであることは間違いないでしょう。WHOに一番お金を出している人間でもあります。あーやだやだ。
なんとか世の中が良い方向に向かってほしいものです。世界中の人々の良心に賭けている自分がいます。以上、コロコロニュースでした。
さて、今日のお話です。
このコラムではいつも「言葉と画(え)」が大切とお話しています。今日はこれについてもう少し掘り下げてお話してみたいと思います。
今日は小難しい話とくだらない話、両方します。振り幅がバグっているかもしれませんがお付き合いください(笑)。
●まずはアカデミックなお話
まずは小難しいアカデミックなお話。
私たちは「言葉と画(え)」が大切とお話していますが、これは「言葉も画(え)も両方大切ですよ」という意味になります。
これ、もう少し広い意味では
- 感覚を言葉に置き換える作業
- 言葉から感覚をつかむ作業
この2つの相互作用で、人々により理解してもらうことが重要、ということになります。
「感覚」とは何かというと、いわゆる「五感」です。「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」というやつですね。
「言葉と画(え)」といったときに、五感の中で特に「視覚」が大切ですということになります。
もちろん、「聴覚」や「味覚」を言葉にすることも仕事の内容によっては大切ではあります。
たとえばミュージシャンは、音から言葉を想像し歌詞をつけたり、逆に歌詞から音のイメージをつかみメロディーをつけたりしていると言えます。料理人であれば「言葉と味」となるかもしれません。
ただ、ビジネスシーンにおいて、いや人間の生活全般でもっとも使われる五感が「視覚」であろうことから、我々は「言葉と画(え)」というようにしています。
人間が得る情報のほとんどは視覚からと言われています。「人間は目の動物」という言葉もあるくらいですからね。諸説ありますが、私の師匠の伊吹卓先生は情報の87%は視覚から得ると言っていました。
また、鳥が空を飛んだり、チーターが速く走る能力を持っているのと同じように、人間は見て理解する能力を持っているとも言っていました。
当たり前のように感じているものにこそ価値を感じづらいものですが、本当は人間の「視覚」というのはすごい能力だということです。
「視覚がすごいのはわかった、でもそれなら言葉はいらないのでは?」と感じるかもしれません。視覚が特別な能力ならば、絵文字みたいなものがあればよく、「言葉を話す」必要はないのではないかと。
言葉の機能を考えたとき、言葉が必要な理由は「伝達力」にあると考えます。「伝達力」とは、
- 伝わる速度が早い
- 伝わる範囲が広い
この両方だと考えられます。
今のように写真もテレビもパソコンもスマホもない時代を想像していましょう。何かを伝えるのに画(え)しかないとなると、その伝達力は非常に弱いはずです。
「◯◯」ということを誰かに伝えたいとき、言葉がないとわざわざ画(え)を描かないといけません。時間がかかります。
そしてそれを相手に渡さなければなりません。紙のようなものが必要になるし、インクや筆のようなものも必要になります。
このような状態では、速度が速いとはとても言えないでしょう。物理的な制約もあり、範囲も広くはなり得ません。
こういった背景から、人類は何かを速く広く伝えるために言葉をたくさん活用してきたのではないでしょうか。そしてそれが脳の「大脳新皮質」という、脳の中で割と新しい部位を構築することとなったのではないでしょうか。
実際に、人間の理解は
- 心像的記憶システム:主に色や形に反応
- 概念的記憶システム:主に言葉に反応
の2つを使って行われると言われています。この2つが相互に働くことによって、より理解が進んだり記憶に残ったりするというわけです。
なので、視覚だけでなく言葉も大切というわけです。
それにしてもこう考えると、言葉というのはある種の「暗号化」だったのではないでしょうか?
「暗号化」というのはインターネットの登場でよく耳にするようになったと思いますが、ある情報を送る際に送り手のほうのデバイス(パソコンなど)やソフトで一度情報を暗号状態(解読できない状態)にし、受け手のほうでその暗号の解読情報を使って元の情報に戻すというセキュリティの手法です。
こうすることで、途中で誰かがその情報に触れたとしても、暗号を解読できないと中身を知ることができないわけです。
同様に、ある五感の情報を言葉という暗号状態にし、それを言葉の状態で相手に伝える、相手はその言葉を五感に戻す、このような構造になっていると私は考えます。
なので、言葉と画(え)を行き来する行為(言葉から画を想像したり、画から言葉をつける行為)が人間には非常に重要で、これがよくできる人が頭が良いと言われる所以(ゆえん)なのだと、このように考えるわけです。
●TikTokで画(え)に言葉をつけている人
では、実際に
- 言葉から画(え)をイメージする
- 画(え)から言葉をつける
これらの事例を見てみたいと思います。お勉強は終わりで、ここから急にくだらなくなります(汗)。
まずは、「言葉から画(え)をイメージする」のほうです。以下の文章を読んでみてください。どんな感情、状態の人かイメージできるでしょうか?
いかがでしょうか?どんな人のどんな状態(心情)をイメージしたでしょうか?
おそらく多くの人が、この文章(言葉)から、「悲しいことがあった女子高生や女子中学生」を想像したのではないでしょうか?「男の子に振られたのかな?」とか「友だちとケンカしたのかな?」とか。
ある意味正解です。そのような少女をイメージして書いた文章ですから。これが「言葉から画(え)をイメージする」というものになります。
でもこれ、別に少女じゃなくても当てはまってしまうんです。
これを50代のおばさんがやってはいけないという法律はありません(笑)。昔の制服を引っ張り出してきて、クマの人形を抱えて悲しんでいるおばさんがいてもいいわけです。うちのおかん(71歳)がこれをやっているところを想像すると戦慄が走りますけど、違法ではない(爆)。「女性」とも一言も書いていませんので、おっさんでも本当はいいわけですね。
それでも文章だけ読むと、ほとんどの人が悲しんでいる少女をイメージしたと思います。言葉から多くの人が同じようなイメージを持つ、これってよくよく考えるとすごいことだと思うんですね。
これが、「言葉から画(え)をイメージする」です。
逆のパターン、「画(え)から言葉をつける」も見てみましょう。最近知ったのですが、TikTokでこんなのが流行ってる(?)みたいですね。
高学歴大好き!!学歴マウント女さんコーデ!!
洋服のコーディネートから、その人がどんなタイプの人かという言葉をつけたこの投稿。「ファッション 偏見」とかで調べると出るらしいです。
これ、面白いんですよね。写真の例だと「MARCH以下とは付き合えない」が口癖らしいです(笑)。
他の「偏見コーデ」も見てみましょう。
出典はこちら
多系統の服を愛する女のコーデ集〜偏見を添えて〜#コーデ紹介
〜ど偏見コーデ集〜Part2 どんな服も愛してます‼️‼️‼️ #コーデ紹介
ラウンジで荒稼ぎする女子大生コーデ
大学3年生、後輩女子へのマウント大好き女コーデ
パパ活コーデ
フェス大好き!音楽にわか女コーデ
一年中ウーバーイーツ生活コーデ
スタバでMacBook開いて5時間居座りネキコーデ
確定申告せずギャラ飲みで荒稼ぎネキコーデ
わたしよく天然って言われるんだけどなんでかなー?女さんコーデ
職業不明の年上彼氏と付き合っているインスタグラマーネキコーデ
海外に2週間しか留学していないのに
まるで2年住んでたみたいなかぶれ方してる女さんコーデ
天才がいますね(笑)。言葉の端々に悪意がある感じも個人的には好きです。
中でも「一年中ウーバーイーツ生活コーデ」と「確定申告せずギャラ飲みで荒稼ぎネキコーデ」が好きです。服装がということではなく、このワードチョイスが。「確定申告」て(笑)。
おじさんですから若い子のファッションとかは詳しくないですが、でもなんとなくイメージはつきます。「スタバでMacBook開いて5時間居座りネキコーデ」とかはイメージしやすいですね。
●お笑い芸人は「言葉と画(え)」の行き来がうまい=頭がいい
先ほどのTikTokの投稿は、「画(え)から言葉をつける」というパターンの例でした。
この投稿に出てくる言葉(文章)、実はこれがもっと短く端的になって、それなのに情報量を失っていない状態になると、これは「コンセプトをつける」ということになります。
「コンセプト」は、私の定義では「イメージを言葉にしたもの」であり、「感じる言葉®」と言い換えることができます。「短い言葉の中に圧倒的な情報量を詰め込むことができる」という特徴を持っています。
このコラムでは何度も出している例で恐縮ですが、「料理の鉄人」は番組タイトルでありながらコンセプトになっています。この言葉を聞くと
- 厳しい修行を経てきた人
- 超一流店で修行していたんだろう
- 男の人っぽいな
- 部下にめちゃめちゃ厳しそうだな
- 腕組みとかしてそうだな
こんなイメージが勝手に出てきませんか?ただ単に「料理が上手な人」というよりもはるかに多くの情報を含んでいる言葉になっているはずです。
重要なのは、「画(え)が出てくるほどイメージできる言葉か(=「感じる言葉®」になっているか)」です。
よく「コンセプトは〜〜で〜〜で〜〜です」といった、なんのイメージも出てこない言葉を「コンセプトです」という人がいますが、私の解釈では「それはただの説明文やん」という話です。
私が定義する「コンセプト」をつけるのは、お笑い芸人さんで得意な人が多いです。
たとえばダウンタウンの松本人志さん。以前、水曜日のダウンタウンという番組内で、プレゼンターと司会のはまちゃんが同時に喋りだし「あっ」となってお互いに「どうぞどうぞ」と譲り合うシーンがありました。
これをまっちゃんは「最後の餃子か」と突っ込んでいましたが、秀逸です。「最後の餃子」は誰もが経験したことのある譲り合いの画(え)がすぐに浮かぶはずです。眼の前で繰り広げられた光景を、自分の経験の中から類似を見つけ、瞬時に言葉をつける能力がすごい。
しかも、とても端的で情報量を十分に含んだ言葉になっている。まさに「コンセプト」です。
で、この「コンセプトづけ」がものすごく上手い人が他にもいるんですよね。やっぱりお笑い芸人で。それが有吉弘行さんです。
彼が再ブレークしたきっかけとなったひとつが、「あだ名芸」でした。これはまさに、ある芸能人を見て、その人の
- 身なり
- 使う言葉
- 考え方
- 人との関わり方
- 顔つき
などなどのノンバーバル(非言語的)な情報=感じてしまうイメージ(主に視覚情報)から最適な言葉をつけているということになります。
聞いたときに、「そうそう!」とか「そういう人なんだ〜」とか、同意、納得、理解することができる。これができるのは個人的にはものすごく頭のいい人、まさに天才だと思います。
ここで有吉が付けたアダ名の一例を挙げてみましょう。
- ベッキー:元気の押し売り
- 小倉優子:ウソの限界
- はるな愛:コスプレおじさん
- 嵐の二宮くん:早退
- 嵐の大野くん:気の毒坊や
- 和田アキ子:R&B(リズム&暴力)
- みのもんた:油とかげ
- サッカー元日本代表武田修宏:スケベなたらちゃん
- 山崎邦正(現月亭方正):実力不足
- 高橋英樹:迫り来る顔面
- おすぎ:泥人形
- ピーコ:ファッションおじさん
- 寺門ジモン:短足天狗
- 上島竜兵:豚の死骸
- 肥後克広:しぼりカス
- 堀内健(ネプチューン):砂あそび
- SMAP草薙くん:エラ呼吸
- SMAP中居くん:偽SMAP
- フットボールアワー後藤:病気のカラス
- 志村けん:エロハゲ様
- キングコング西野:元気な大学生
- オードリー春日:ただのユニークな青年
- オール阪神巨人の巨人:楽屋の厄介者
- 千原ジュニア:へりくつガイコツ
- 田中義剛:キャラメルヤクザ
- 勝間和代:ややこしや
- 麻生太郎:エヘン虫
- 徳光和夫:涙の安売り
- ダウンタウン:息の長い一発屋
どうでしょう?
個人的には小倉優子の「ウソの限界」がすごく好きです。これは思わず「そうそう」と思ってしまうパターン。山崎邦正の「実力不足」も同じパターンで好きです。
他に、田中義剛の「キャラメルヤクザ」などは、「そうなんだ〜、ヤクザな一面があるのね、たしかにありそうだなー」と一発で理解できてしまいます。事実かどうかは置いておいて、そういうイメージを持ってしまうわけですが、それはその人の雰囲気や絵面、つまり「見た目のらしさ」とよくマッチしているから。
巨人阪神の巨人(楽屋の厄介者)も「楽屋では厄介者扱いされている面倒くさい人なんだ」というイメージが明確にできてしまいます。これも事実かどうかは別としてなんだか神経質そうな雰囲気や見た目の巨人師匠(失礼)とよく合っています。
とにかく、こういうことができる有吉はものすごいクリエイターだと私は思うわけであります。私も通っていた経営者の会のメンバーにあだ名をつけて、「見た目から感じた情報を言葉にする」練習をしていた時期があります(笑)。
冒頭にお話したとおり、まじめとおふざけの振り幅がバグった回になってしまいましたが、言葉と画(え)の重要性を理解していただけましたでしょうか(笑)。
今回はここまでです。
津久井
投稿者プロフィール
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ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。
かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。
2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。
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