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2022年03月18日 メールマガジン 本の紹介 法則・ノウハウ 【第616回】誰でもアイデアを生み出せる方法

先日の地震、みなさんのお住いの地域では大丈夫でしたでしょうか。非常に気持ち悪い揺れ方というか、3.11を思い出させる揺れ方だったと個人的には感じました。

そして、そんな地震のニュース一辺倒になっている間に、日本では昨日、緊急事態条項を憲法に盛り込む話がひっそりと進められました。メディアでは絶対に言わない。卑怯です。

「憲法9条で日本が守れるか!」とか「中国が攻めてきたらどうすんじゃ!」というのは愛国者の方々を「釣る」ための世論操作で、本筋は国民主権を奪うこととされています。なので私は明確に反対。憲法9条とは議論を分けろというのが私の意見。

もし改憲されれば、ロックダウンもワクワク注射も他のことも、緊急事態にかこつけて何でも強制できます。ただでさえ形骸化されている三権分立は明確になくなり、内閣府の独裁になると考えられています。三権のうち立法と行政の2つを掌握できるからです。もともと3つのうち2つを握れば独裁できると言われているから「三権分立」なわです(中学校とか高校で習いましたよね?)。

という辛辣なお話からはじめてしまった今週のコラム。このままコロコロニュースもいってみましょう。

基本的にはメインストリームのメディアでは報道しないであろうことをお伝えし、みなさんの考えるきっかけにしていただければという想いでやっています。その後の解釈はおまかせします。

この動画は絶対に見ておいたほうがいいです。考えさせられる。

何度も訴えているのに大手メディアはスルー。

テレビを見ていたら知らされないことばかり。

ロシアに文句がある人はまずNATOに言ってからにしましょう。

「人道に対する罪」とは?

イラク人の旦那さんから聞いた話。本当に悪いのは?

日本人、たぶん怒りを向ける相手を間違えていると思うのよ。

でしょーね!(爆)

先生の英断!マスクなし卒業式(動画です)

うちの長男も今日卒業式でしたが。。。残念な感じ。というのも132人中30人くらいが欠席。濃厚接触なのか陽性なのか知らんけど、データ上ただの風邪程度の「オミリン」で休ませますかね。昔だったら風邪気味程度で卒業式欠席とかなかったでしょ。

とちょっと毒吐き気味な出だしになってしまいましたが、コロコロニュース終わり。気を取り直していきましょう。

さて、本日はちょっとクリエイターらしく、「アイデアの出し方」といったテーマでお話してみたいと思います。

クリエイターが「アイデア」というと、デザインのこととかキャッチコピーのことを想像しがちだと思います。しかし、今回のお話はそういったアイデアに限りません。

経営者から従業員まで、仕事をしていれば何かしらのアイデアを出す必要に迫られることがあると思います。そういった総合的な「アイデア」の出し方としてお役に立てればなと思っています。

 

●ジェームス・ウェブ・ヤングのアイデアの出し方

新卒で入社したデザイン会社では、パッケージデザインや販促物などの制作を通してアイデアをいろいろ考えてきました。

それだけではなく仕事の進め方や管理の仕方、狭い机に大量の紙資料の配置、レイアウトに至るまで、個人的には自分はアイデアマンだと思ってそれらを進めていたと思っています。

また、バンドをやっていたことも、自分を「アイデアマンだ」と思わせる自信につながっていたと思います。

私たちのバンドは、曲の大部分(メロディや歌詞)はボーカルが考えていましたが、アレンジについては各パートがそれぞれ考えていました。私はギターだったので、ギターのパートは私がつくっていました。楽譜も読めないくせに(汗)。ちなみにいまだに楽譜は読めません。

だた、「アイデア」について自信を持っていながらも、「アイデアとは?」とか「アイデアを生み出すということがどういうことか?」という「深い思考」をしたことは、仕事についても音楽についてもありませんでした。

2社目に転職し、師匠ともいえるその会社の取締役の直属の部下として働いているとき、取締役がある本を紹介してくれました。

ジェームス・ウェブ・ヤング「アイデアの作り方」
※この本はすぐに読み切れるのでオススメです。

それまでアイデアというのは「思いつき」でしかなく、まさか再現性をもって生み出すことができるとは思ってもみませんでした。この本はそんな自分にとってはかなり斬新というか、「アイデアは思いつき」という「思い込み」をぶっ壊してくれる本でした。

そうです。アイデアは再現性を持って生み出す方法があるのです。

まずはジェームス・ウェブ・ヤングが本の中で提唱する「アイデアの出し方」をお伝えしましょう。5つのステップに分かれます。

  1. 素材(資料)を集める
  2. 書きとめる
  3. 手放す
  4. どこからともなくアイデアは現れる
  5. アイデアを送り出す

私の解釈も多分に入っていますが、引用先サイトも見つつ、ひとつずつかんたんに説明します。

【1.素材(資料)を集める】

まずはさまざまな情報をインプットする段階です。

ここでは情報の質は問わずに、とにかく関連するものを「これでもか」というくらい集める段階となります。頭がパンクするくらい集める、これ以上はインプットできないよというくらい集めることが大切です。

何かはじめてのテーマを学ぶときには関連書籍を片っ端から読むという人がいます。たとえば人事制度がまだない会社の社長や幹部がそれをつくろうとしたら、これらの関連書籍をたくさん読むということです。そんなイメージ。

また、本だけでなく一次情報を入れることも大切でしょう。たとえば、他社はどうやっているのか。知り合いの経営者や人事担当などに片っ端から聞いて回るとか。

前述のとおり、その情報の質が高いか低いかにはあまりとらわれてはいけません。バイアス(思考の偏り)が生じてしまいます。感情を排除して「知らないことを知る」というふうに情報を入れていきます。

ちなみに、ヤングはクリエイティブな人には2つの特徴があるとしています。

(1)エジプトの埋葬習慣から現代アートまで、興味を持たない題材がない
(2)あらゆる分野で幅広い情報を検索をする

そういう意味では、歴史の都市伝説からコロコロ問題まで、ついついいろいろ調べてしまう私はクリエイティブなことに向いているのかもしれません。私はただ「本当のこと」が知りたいだけなんですけど。。。

【2.書きとめる】

インプットした情報や、そこから出てきたアイデアをひたすら書きとめていきます。つまり、一度「アウトプットする」ということです。

AとBという情報の関係性を見たり、そこから何らかのアイデアを出してみたり。インプットした情報を眺めまくって考えてアウトプット(書きとめる)します。

ちなみに、「NLP(神経言語プログラミング)」では、こういった情報や課題などをさまざまな角度から見るために、物理的に角度を変えて眺めてみるということをするそうです。

たとえば、ある課題をペットボトルに置き換えます。そのペットボトルを、立ち上がって見てみたり、手にとって見てみたり、下から眺めてみたり、ウラに回って眺めてみる、ということをすると、実際に脳が受け取る情報も、今まで見えていなかったものになったりするそうです(これはヤングの本には載っていないです)。

そういうことも組み合わせると良さそうですね。

ただし、注意が必要です。この段階では「不完全なアイデア」しか出てこないと言われています。つまり「使えないアイデア」しか出ないわけです。

それでも、この段階では頭を混乱させながらさまざまな情報を多角的に見て「無理やりアウトプットする」ということが大切になります。

書きとめるのはとても大切ですよね。松下幸之助も「メモ魔」だったと聞きます。今は便利なツールがたくさんあります。私は何か思いついたときは、それが不完全だとわかっていても、すべて「Evernote(エバーノート)」にメモっています。

【3.手放す】

ここで休憩。インプットした情報やそれを元に考えたことを一度すべて手放します。

忘れてしまって一向に構いません。むしろ、「遊びに行け」とすら言われています。脳を開放して、別のことに集中したりリラックスしたりしましょう。

私はかつて、バンドの曲にギターフレーズをつけるときに、どうしてもよいフレーズが思いつかないということがよくありました。そんな自分がイヤで、大学生のときにひとり家で酒をかっくらって泥酔してみたりという不審な挙動をしたこともあります(笑)。

ところが不思議なもんで、サークルでサッカーをやっているときとか、諦めて夜ふとんに入って寝ようとしたときに、急にフレーズが出てくるということが何度かありました。

夜な夜なふとんから出てきて急にギターを手にとってみたり。サッカー中はなんとかそのフレーズを忘れないように頭の中で何度も反芻したりしました。外出先から家の留守電にフレーズを歌っていれたこともあったな。

【4.どこからともなくアイデアは現れる】

3番で多少触れてしまいましたが、そうなんです。アイデアはこういったプロセスを踏むと勝手に出てくる、というのがヤングの主張なわけです。

「(曲を)つくるぞ!」とか「考えるぞ!」というときではないときに「もよおしてしまう」というか(笑)。トレイに入っているとき、お風呂に入っているときにアイデアが浮かぶという人もよくいますね。

【5.アイデアを送り出す】

最後は、このアイデアを人に話したり世に出して「検証する」というステップになります。

この段階まで来ると、当初感じていた「良いアイデア!」という予感は薄まって、「思ったよりもよくないかも」と感じることもあるようです。まるで「真夜中のラブレター」です。朝読んだら血の気が引くような。。。音楽でもよくあったな。

良いアイデアは「自己拡張」する力を持っていて、他の人がさらにそのアイデアを強くするアイデアを思いついてくれることもあるそうです。

 

●津久井流アイデアの出し方

私はヤングのアイデアの出し方を真似してやったこともあります。もしかしたら突き詰めると本質的には同じなのかもしれませんが、個人的な体験からいうと少し違う気もする。

ということで、ここでは「津久井流のアイデアの出し方」をお話してみたいと思います。

過去に私が「ひらめいた!」と感じたそのときに何をしていたかを思い返してみると、以下の3つに大別されます。

1.本を読んでいるとき
2.歩いているとき
3.人と話しているとき

これもひとつずつ見てみましょう。

【1.本を読んでいるとき】

本を読んでいるときに、そこに書いてあることがきっかけでアイデアが出ることがよくあります。

これをもう少し分解して考えてみると、同じ「アイデアが出る」でも微妙に違う2種類があることに気がつきます。

(1)自分の会社やビジネスに当てはめると?と頭で考えてアイデアが出る
(2)気がついたら脳みそが勝手に動いて自分の会社やビジネスに当てはめている

これら2つは「自分の会社やビジネスに当てはめる」という点は同じなのですが、似て非なるものでして、前者は「考えて出そうとしている」、後者は「勝手に出てくる」という違いがあります。

どちらでも悪くはないのですが、より頭がぐるぐると活発に動いているのは後者。後者のほうが深いところまで「潜っている」感じがあります。

注意点として、アイデアが出はじめたら「本を読むのをやめる」というのが大切です。ついついつづきを読みたくなるものですが、そこは勇気を出して本を閉じます。

つまり、「インプット」をやめて「脳内アウトプット」に集中する、となります。

ヤングの「アイデアのつくり方」のステップ1は「大量のインプット」でしたが、アウトプットをする過程ではインプットは逆にしてはいけません。アウトプットを阻害してしまいます。

しかも、現代は「インプット地獄」です。スマホを見ればニュースからSNSからLINEからゲームから、さまざまなインプットが襲ってきます。私は「インプットしすぎるとバカになる」と考えています。

なぜなら、インプットよりアウトプットのほうが人間にとって重要だからです。このあたりは以前のコラムでもお話させていただきました。

【2.歩いているとき】

実はビズアップのメインサービスである「ロゴデザイン」の事業は、朝の散歩中に思いついたものです。16年前、歩いているときに大げさではなく「降ってきた」と思ったことを鮮明に覚えています。

他にも大きなアイデアから小さなアイデアまで、さまざまなことを歩きながら思いつくことが多いです。

前述のとおり、電車や徒歩での移動中にすべてのインプットをやめます。音楽も聴かないし、スマホも本も見ない。そうしていると脳内でさまざまなアウトプットが行われます。

「あの仕事はどう進めようか」
「あのお客さまのキャッチコピー、これがヒントになるのではないか?」
「あのお客さまにはこういった提案をすると喜ばれるのではないか?」
「新商品、もしかしたらこれはイケるかも」

などなど。これを歩いているときに思いつくのは、ただ単に「アイデアが生まれる」ということだけでない重要なメリットがあります。それは、事務所に戻ってすぐにこれらについて取り組めるということです。

たとえば提案を控えている案件のアイデアを歩いている途中で思いつくことができれば、事務所に帰ってすぐに取りかかれます。事務所で「よーし、今から考えるぞ!」という時間を省略してくれるので時間効率がものすごくいい。

なお、歩いているときにアイデアをより生み出す方法があります。それは私の場合は「忙しくする」です。

たとえば、外出前までバタバタとさまざまな仕事をフルスピードでこなし、そのまま事務所を出る。そうすると頭は集中している状態のままなので、高速で回転しています。こうすると、事務所を出て駅まで向かう途中などにさまざまなことが脳内でアウトプットされやすくなります。

何かアイデアを生み出す必要がある案件を抱えている人は、ぜひ試してください。外出前に雑用でもいいのでフルスピードで細かいタスクを片付けまくり、そのまま、一切のインプットをせずに移動をしてみてください。

【3.人と話しているとき】

「アイデアは自分の頭で考えなければいけないのか?」

この答え、私は「NO」だと考えています。「他人の脳みそ」は利用させてもらう。そういう意味では、誰か他の人と食事をしてビジネスについて話し合っているときにアイデアが出てくることもたくさんありますし、相手がアイデアを出してくれることもあります。

お互いの脳みそが双方向で通信していてどんどんアイデアが膨らんでいくイメージです。

まったくアイデアがでないときは、あえて自分でアイデアを出すことをやめてみるのも有効です。

たとえば、デザインに関してディレクターとしてアイデアがでないときにはあえてデザイナーの意見やアイデアを引き出します。必要な情報をたくさん受け取ってもらったり、適切な質問をすることで、自分ではなくデザイナーの脳みそから出てくるアイデアを採用する、というものです。

また、通称「壁打ち」と言われるものも有効です。ひたすら人に自分のアイデアを聞いてもらう。相手はこちら側の気づいていない点やさまざまな切り口から適切な質問を返してくる。それにまた答える。これを繰り返すのも非常に有効です。ただし、相手にもそれなりの力量が問われます。

 

●「アイデアを出すためのスイッチ」を入れる

「津久井流アイデアの出し方」をもう少し深堀りしてみるとわかることがあります。

1.本を読んでいるとき
2.歩いているとき
3.人と話しているとき

これらに共通しているのは、「アイデアを出すためのスイッチが入っている」ということ。「集中している」とも少し違うのですが、本を読むことで、歩くことで、人と話すことで「アイデアを出すためのスイッチを入れる」ことができると考えています。

「何をしているか(what)」というよりもそのときの自分に「スイッチが入っている」という「自分の状態」のほうが重要です。このスイッチの入れ方(私の場合は本を読む、歩く、人と話す)は、もしかしたら人によって違うかもしれません。

1〜3でもうひとつ共通しているのが、「横やりを入れられない環境」です。本を読むのも歩くのも、基本的にはひとりです。人と話すのも、テーマに集中できれば横やりはあまり入りません。そういう意味では大人数での会話はスイッチを入れるのには適しません。2人、多くても3人がいいです。

なので、私はこのコラムを書くときはほとんど喫茶店にいきます。

ちなみに、脳の機能的にはアイデアを出すためには天井が高いところに行ったほうがよいそうです。天井が高いところではアイデアが出やすく、逆に低いところはミスをしてはいけないような「集中が必要とされる作業」に適しているそうです。我々の仕事でいえば「文字校正(パンフレットなどに誤字脱字がないかなどを調べる作業)」などです。

最後にアイデアを出すときのポイントというか、注意点的なこともご紹介します。3つあります。

まずは前述のとおり「インプットをやめる」ということです。

詳しくは以前お話したコラムをお読みいただきたいのですが、人間は意識無意識に関わらず、何かしらの情報を「インプットしてしまう」「アウトプットしてしまう」生き物だということです。「これをインプットしよう」という取捨選択はできているようであまりできていません。

そして、人間には一日24時間しかありません。数式にすると

  • インプット+アウトプット=24

となります。インプットが多くなってしまうと、「アイデアを出すというアウトプット」に時間を使えません。インプットをやめて、無理くりにでもアウトプットする時間をつくる必要があるということです。

ふたつめとしては「思い込みを極力排除する」ということであり、そのために必要なのが「前提を疑え!」ということです。

日本人は前提を疑うことが本当に下手だと思います。ブランド物に弱い、医者などの権威に弱い、これらはすべて前提を疑う力がないことを表しています(私は学校教育のせいだと考えています)。

その結果、与える情報を発信者がコントロールさえできればかんたんにいうことを聞かせることができます。

「ロシアはヤバい。共産(社会)主義国だし」、「プーチンは超危険人物!おそロシア!」という情報さえずっと与えつづけておけば、今回のウクライナ問題のような「事実」を勝手に「ロシアが悪い!」と大衆は「解釈」してくれます。

「医者になるのはとっても大変で、ものすごく頭がよくないといけない」という「思い込み」があれば、テレビに出す医者をコントロールすることで見ている人をかんたんに騙せます。たとえば厚労省推奨の「コビなび」の代表がこんな人でも(苦笑)。

フリースタイルラップ的なことをやっているようです(呆)

国や政府はウソをつかない?そんな時代あるんでしょうか(笑)。と、ちょっと批判めいた言い方になってしまいましたが、言いたいのは「前提を疑わないと危険」ということで、これらはビジネスの現場でもアイデア出しに限らず本当によく起こることなんです。

私は社員の報告は基本的には信じていません。というと「プーチンのように冷酷」と思われてしまうかもしれませんが(笑)、そうではありません。

社員の報告は「事実」と「解釈」が混同されて扱われてしまうことが本当に多いからです(ウソをつこうとしているわけではないのでしょうが)。お客さまがひとことも言っていないようなことを、お客さまが言っていたという文脈で話してしまうとか。

こうなってしまうと、前提を間違えたまま仕事をすることになります。結果、ミスやクレームが起こり、その社員を叱責しなければならなくなることも往々にして起こります。

なので、「きちんと疑ってあげる」ということがのちの平和をもたらすわけです。さも「お客さまが言ってました」という風に感じる報告を、「それ本当にお客さま言ってたの?それともそう感じただけ?憶測?」という疑いをあえて向けるようにしています。

アイデア出しも同じで、前提を疑えないとクリティカルなアイデアは出てきません。使えないものや効果が限定的なもの、必要以上にコストや時間がかかるものになってしまったりします。

なので、不謹慎かもしれませんがコロコロ問題やウクライナ問題は「前提を疑うトレーニング」にすらなり得るわけです。

最後が、「what」だけにフォーカスしない、ということです。

「アイデアを出す」となると「どんなアイデアが良いか」という「what」にフォーカスしてしまいがちです。もちろんそれも悪いことではないのですが、それだけだと行き詰まることがよくあります。

これは「アイデアは自分で考えなければいけない」とか「アイデアとはモノ、コトのことだ」という「思い込み」からくるもので、ここも前提を疑わなくてはいけません。

私がよくやるのは、「how」を考えるというものです。「何をやればよいか」ではなく「どうやってやればいいか」を考えます。

たとえば「このロゴのアイデアは何が良いか?」ではなく「このロゴのアイデアはデザイナーに考えてもらったほうが良いものになるのではないか?」と考えます。

「この案件の提案はどんなものが良いか?」ではなく「この案件の提案を出すにはどんな方法があるか?」を考えます。そうすると、「ミーティングでの時間をつくってブレストしたほうが良いのではないか」とか「どこどこに視察に行くとアイデアが出るのではないか?」といった「how」が出てきます。

こうすることで「what」を考えると行き詰まってストップしてしまいがちな仕事を、少しでも前にすすめることができます。前に進むとまたそこで新しい情報が出てきてアイデアを促してくれます。

また、「what」や「how」だけ見ていると行き着く先を見失った漂流船のようになってしまうことがあります。そうならないようにするためのコンパスのような役割を果たしてくれるのが「なぜそれをやるのか?」、つまり「why」です。

「why」はイシューであったりミッションであったりします。ここを抑えておくと、「すごい発想だけど、方向性がぜんぜん違う」といったアイデアを実行することを未然に防いでくれます。

ということでまたしても長いコラムになってしまいました。

まとめますが、今回お話したのは「アイデアをどうやって考えるか」ではなく、「アイデアを生み出すためにどんなことをするか」という「行動」に焦点を当てていることも特質すべき点です。

「これらの行動をすれば、アイデアは勝手に生まれる、自分の脳を信じてやってみて!」というのがキーメッセージです。

 

今回はここまでです!

津久井

投稿者プロフィール

津久井 将信
津久井 将信
ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。

かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。

2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。

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