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2020年10月16日 メールマガジン 所感 【第547回】コロナによる経済や社会の動向を整理してみました

こんにちは。

ロゴ作成専門ビズアップ 津久井です!
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10月も半ばですね。

今年は時間の感覚がおかしい。個人的にはまだ5月とか6月くらいのイメージです。以前のメルマガでもお話しましたが、おそらくコロナによる自粛や行動制限のせいでしょう。

年に何度かあるイベント、たとえばゴールデンウィークやお盆もそうですし、運動会などの学校行事、個人的にはコーチをやっている子供のサッカーの大会などが軒並み中止や延期、縮小となっているため、そこにともなう感情がすっぽり抜け落ちてしまっていることが原因だと考えています。

いつもこの時期になると、「今年ももう終わりまっせ。11月に入ったら光速のごとく年末でっせ」とお伝えしています。そういう感覚になるのは、それなりに感情のともなう出来事を経験した上での「すでに10月」だから。

今年はというと、感情がともなわないから時が経つのが遅く感じる、ということではなく、時間の感覚がおかしくなっているといったほうが正確な表現である気が個人的にはします。

記憶があるから良くも悪くも人間は人間でありつづけることができます。記憶がないと人間は生物であっても人間としての存在ではなくまります。人間を人間たらしめるのは記憶があるからだと言われているのです。そして記憶は感情と密接に結びついています。

このままの生活がつづけば、人間が人間である理由や意味が見いだせないと感じる人が増え、自殺率が上がると考えています。

コロナが終わってくれれば「2020年はコロナに苦しんだ年」という、ひとつの記憶として思い出せるように感情も整理されるでしょう。しかし、このままつづくようだと人類はおそろしいことになると考えています。

いずれにしてもとんでもない年になったことは間違いありません。そんな2020年とコロナについて、ここで一度メルマガを通じて情報整理をしておきたいと思います。最後にはちょっとした所感も交えてお話させていただきます。

●コロナで売れた、売れなくなった商品や業界
●コロナによる倒産や自殺の状況
●私たちをしばりつけるもの

こんなお話をしてみたいと思います。

 

●コロナで売れた、売れなくなった商品や業界

コロナにより人々の行動様式は少なくとも今年は大きく変わりました。個人的にはもとに戻ることを願ってやみません。

人々の行動が変われば、経済の動向が変わりますね。ちなみに人々の行動を変えたければ感情をコントロールすればいい。なので「景気」という言葉には「気持ち」の「気」が入ってくるわけです。余談ですが、私はコロナの騒動になるずっと前から、メディアが「景気が良い!」と報道しつづければ(ウソはいけませんが)景気は良くなると考えていました。

とはいえ経済がまったくもって消滅したわけではありません。「需要はなくなるのではなく移り変わる(スライドする)」と言われますが、今回のコロナでも需要が減った業界と増えた業界でくっきりとわかれます。

まずはコロナで売れた商品、売れなくなった商品を見てみましょう。

以下は東洋経済オンラインからの引用です。

見ていただくとおわかりのとおり、見事に巣ごもり需要。家で使うものばかりが昨対から伸ばしています。主に掃除用品や体調をケアする商品、そして食品です。

私はサラリーマン時代に日清食品を担当していました。主に販促物の営業兼ディレクターとして動いていました。その時の担当さんの1人が言っていました。「我々の商品は不況になると強い」と。

たしかに日清食品の株価は今年になって大きく上がっています。コロナが騒がれた3月中旬に年初来安値の7,150円をつけるも、今年の取引開始の7,950円から年初来高値は8月25日の10,960円。現在は9,500円程度まで下げていますが、コロナ騒動もひと段落した揺り戻し(みんな外食を再開した)かと思われます。そんな日清食品の業界である袋インスタント麺は伸びた商品の21位につけています。

またニュースでもやっているとおりGAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)と呼ばれる4企業は業績を伸ばしていて、アマゾンプライムビデオやNetflixなどの需要も大きく上がっています。コロナ騒動はこの人たちの仕業ではないかという都市伝説までささやかれています(笑)。

つづいて、需要を大きく落とした商品のランキングを見てみましょう。

1位の「鎮暈剤」、聞き慣れない商品ですが「ちんうんざい」と読むようです。「酔止め薬」のことらしいです。つまり乗り物に乗って出かける機会が大幅に減ったことにより需要が減ったということですね。

全体を見渡してびっくりしますが、化粧品類のなんと多いことか。。。女性がお化粧をして出かける機会も大幅に減ってしまっているわけです。

個人的にはちょっと心配です。以前、がん患者の方々向けの化粧品などを製造販売しているお客さまとお話したときのことを思い出します。当然ながら多くのがん患者の女性が入院を余儀なくされていますから、それこそ化粧をする必要性はありません。

ところが、多くの女性が病院のベッドの上にいるにしても化粧をしたいという願望を持っているということでした。つまり、女性にとって美容は生きる活力である可能性があるわけです。女性がお化粧をしなくなったら、生きる活力が弱まってしまう、なんていう因果関係があってもおかしくない気が個人的にはしています。

今度は商品ではなく業界で見てみましょう。

XENO BRAINによると伸びた業界は次のとおりでした(一番下が一番伸びた業界)。

1位がEコーマス、2〜4位が医療、医薬品関連です。

化粧品が売れなくなってしまったのに、ドラッグストアは大きく業績を伸ばしていますね。あとはネットメディアやゲーム関連。

つづいて業績を落とした業界。

1位はなんといっても観光と宿泊。つづいて2位が外食産業。

観光経済新聞によると、

同月の就業者数は6656万人で、同76万人減少。このうち「宿泊業、飲食サービス業」は376万人で、全産業の中で最も多い同38万人減と、前月に続き大きく減少した。

とあります。「宿泊業、飲食サービス業」においては実に10%以上、10人に1人が失業しています。街を歩いていて「コロナで職を失った人〜」と呼びかけたら何人の手が挙がることか。。。

そしてなんといっても職を失った人の実に半分が「宿泊業、飲食サービス業」の方々です(38万/76万)。家族も含めるとその先にどれだけの人がいるか、想像するだけでも恐ろしいです。

コロナを煽ったメディア、御用専門家、そして「不要不急だ!」といって責め立てた人たちは、本当に良心の呵責を感じないのでしょうか。あなた方の仕事が、会社が、あと数日、数週間でなくなるとしたら?

観光に携わる業界からの遺書

痛烈な内容です。心が痛みます。

 

●コロナによる倒産や自殺の状況

大手アパレルメーカーのレナウンが倒産したことは記憶に新しいです。

実は「倒産」というくくりだと、帝国データバンクによると件数は606件。数としてそんなに多くない印象を持つかもしれません。しかし前述のとおり、そこで働く人たちの先には大切な家族がいます。

そして倒産件数でみるとそれほど大きく見えない数字ですが、「廃業、解散」の件数で見てみると、その数はなんと2020年だけで53,000件以上になる見込みだそうです。

このままのペースで推移すると、休廃業・解散する企業は年間5万3000件を突破し、2000年に調査を開始して以降、最多だった2018年の4万6724件を大幅に上回る可能性があるとしている( Response より引用)。

7月までで就労人口は前述のとおり78万人減りました(定年や早期退職も含むと思われます)。そして8月までで廃業、解散は35,816件。もし職を失った人が再就職できなければ、就労人口は年末までに130万人くらい減ります。

もっともこれはペースが変わらなければ。コロナの指定感染症が外れれば多少は回復するでしょう。それでも100万にくらいは減ります。

そしてなんと言っても自殺が増えているという現実。

以前もお話しましたが、失業率と自殺率にはとても強い相関関係があります。因果関係といってよいでしょう。

Newsweek「失業率とシンクロする自殺率の推移」

そして、ニュースでもやっているとおり女性の自殺率が高い。女性は非正規雇用が多いため、真っ先に人員整理の対象になってしまうというのが主な原因と言われています。

これには生涯未婚率の上昇も大きく関係していると私は考えます。

生涯未婚率は男女ともに1990年代から右肩上がりで増えています。2000年には女性の生涯未婚率は5.82%でしたが、2015年には14.06%と3倍近くに増えています(人生100年の歩き方より引用)。

職を失い、結婚していないことにより収入がほとんどなくなってしまう状態。外出しないためお化粧もせず、女性としての活力を失えばより「そういう気持ち」になってしまうのかもしれません。

また、子供の自殺率が上昇するのではという懸念も広がっています。

読売新聞「子供の自殺増加 見守り体制の充実が急務だ」

実際に私自身の体感として、子供のサッカーのコーチでもやはり違和感を感じています。

私が受け持つ学年でもコロナになってから、1名退部、1名が先日まで練習に参加する気力を失い(しかも元キャプテン)、1名もずっと浮かない顔で練習に参加し、プレーも明らかにおかしい(しかも現キャプテン)。

大切な幼少期、少年少女期のイベントを奪われていることも大きな一因でしょう。加えて私はマスクのせいも多分にあると思っています。

マスクをすると酸素濃度が10%も低下すると言われています。しかも口呼吸になりやすいため、呼吸が浅くなります。脳に酸素を届けるには鼻呼吸が良いと言われていて、私も緊張する可能性のある場面では、はじまる前に鼻で深呼吸を昔からよくやります(かつてはバンドのライブ、今はセミナー講師など)。

このような記事もあります。

ドイツの神経学者がフェイスマスク着用に警告「酸素欠乏は永久的な神経障害を引き起こす」

私も自分の子供には「できるだけマスクをするな」といっています。

先週もお伝えしましたが、マスクをすることで表情から感情を読み取れない、読み取ってもらえない、というある種のコミュニケーション障害が起きていることも大きな理由としてあると思います。

マスク生活で子どもたちに異変 「笑顔が減った」「反応が薄い」発育の懸念〈AERA〉

この生活がつづけばどうなるか。

多くの人が「今が一番ひどい」「今を耐えればまた回復していく」と考えていると思いますが、私からすると大間違いです。倒産、廃業、自殺、子供の精神への害、これらはこれからもっとひどくなる。大切な人たちのことを考えたら、「新しい生活様式」も「ウィズコロナ」も絶対に賛同すべきではないです。

 

●私たちをしばりつけるもの

さて、ここからは私の所感です(この前もだいぶ所感を話していますが笑)。

なぜ私たちは今のような状況を強いられているのでしょうか。なぜ職を失うと自殺という選択をしなければならないのでしょうか。なぜメディアや御用専門家はコロナを煽るのでしょうか。大局的に見るとこれはコロナにはじまったことではありません。

私は「お金」に原因があると思っています。自殺するのもお金がないから、仕事としてコロナを煽らなければいけないのも、お金がないと生活できないから。

お金、私もほしいです。でも、「お金持ちになりたいか」と言われると「うーん??」と考えてしまいます。おそらく私がお金がほしい理由は、「お金があることで叶えられる世界」を叶えたいからだと思います。そしてもちろん「お金では叶えられない世界」もあり、それも叶えたい。

多くの人が自殺を選ぶ理由は、「お金持ちになれないから」ではありません。「お金がなくて生きていけないから」です。もちろん自殺にはそれ以外の理由もありますが、ことコロナによって増えた自殺の理由のほとんどがこれではないでしょうか。

そしてここに隠れた前提があります。本当に「お金がないと生きていけない」のでしょうか?

先日、You Tubeで「中田敦彦のYou Tube大学」を見ていました。お笑い芸人オリエンタルラジオの中田敦彦さんのYou Tubeチャンネルです。ある本の紹介の回でした。その本がこちら。

「山奥ニート」やってます。石井あらた著

この本の解説をしている中田敦彦さんによると、著者の石井あらたさんは和歌山の限界集落で15人で共同生活をしていて、1ヶ月にかかる生活費はなんと18,000円だそうです。

だからといって貧乏で不自由な暮らしを強いられているわけではなく、限界集落といえども電気もネットも通っていて、Netflixとかを見まくっているそう(笑)。

中田敦彦 You Tube大学
【山奥ニート①】なるべく働かずに楽して生きていく(Mountain NEETs)
【山奥ニート②】実は時代の最先端を走る生き方(Mountain NEETs)

個人的には衝撃的な内容でした。そして勉強になった。

高度経済成長時代に核家族化が進み、一人暮らしや両親とは同居しない家庭が増えましたが、そもそもこれって長い歴史で見たら極めて短い期間での特徴に過ぎません。効率で考えたら共同生活のほうがはるかに合理的なんです。なにも家族だけではありません。昔は住み込みの「お手伝いさん家族」がいる家だってたくさんあったわけです。核家族化や一人暮らしは、いわば「贅沢」な生活スタイルなわけです。

今コロナで職を失った人たちは、「本当にお金がないと生きていけないのか、生きる意味はないのか」ということをもう一度考えてみるべきなのではないでしょうか。そういう意味ではものすごい時代の転換点かもしれません。

「昔に戻る」わけではありません。時代は1周したように見えても、螺旋状に必ず「前進」「進化」しています。

「とはいえ、お前はお金がほしいんだろ?」

という声が聞こえてきそうです。はい、ほしいです。

しかし私はここでいつも自分に投げかけているクリティカルな質問があります。それが次のものです。

「もうこれ以上お金を稼ぐ必要はない、というところまでいっても、今の仕事をつづけるか?」

私はこれに対し、いつも自信を持って「Yes」と自分に回答しています。お客さまの「表現代理人」としてお客さまの会社、商品の価値を高めて広めることは私の天職なんです。これこそが私が生きている理由かもしれません。すくなくとも「お金」は「生きる理由」ではありません。だからお金がなくても「死ぬ理由」にはなりえません。

願わくば、社員ひとりひとりにも仕事を通して「生きる理由」を見出してもらえる会社になりたい。ましてやコロナやコロナを「利用している人」たちに会社を潰されてたまるかと思っています。

東日本大震災、今回のコロナ騒動、はからずもお金の意味や自分の生きる意味みたいなものを考えさせられるできごととなりました。みなさまはいかがですか?

本当であればこういった出来事がなくても考えるべき、現代人にとってとても重要な問題なのでしょうけれども。。。

 

今回はここまでです!

津久井

投稿者プロフィール

津久井 将信
津久井 将信
ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。

かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。

2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。

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