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2019年02月16日 ブランディング メールマガジン 法則・ノウハウ 【第466回】価格とブランディングには重大な関係性がある

こんにちは。





ロゴ作成専門ビズアップ 津久井です!
https://www.biz-up.biz









最近はなるべく糖質を
摂らないようにしています。



居酒屋でも生ビール(糖質)は呑まずに
一杯目からハイボールを呑みます。



というわけで、
バレンタインデーにチョコレートが
もらえなくても悔しくなんてありません。
糖は敵です!(負け惜しみ)。



それにしても
バレンタインデーというのは
本当によくできたプロモーションですよね。



贈る人、もらう人、関わる企業、
みんな喜ぶイベントですもんね。



あ、
もらえない人は切ないかもですけど。



でも先週お伝えしたとおり
高校生の時の私のようにカレー粉と辛子を
2/14にもらうよりもマシだと思います。



こういった、
「実は企業や業界のプロモーション」
みたいなのは他にもあります。



たとえばクリスマス。



サンタさんを赤い衣装にしたのは
コカ・コーラ社だと言われていますね。



ハロウィンは誰がしかけたんだろう?
コスプレ業界やパーティグッズ業界かな?



年頭に「確定未来」のお話をしましたが、
こういったイベントごとも確定未来ですね。
しかも毎年やってくる。



それにしても我が家の長男次男は
チョコレートをもらえたのだろうか?



たぶん小学生の時の私のように
そのあたりは箸にも棒にも
かからなかったと推察されます。



人生を通して「モテる」という経験を
したことがないので、モテる人の気持ちを
一度味わってみたい気もします。



まあ私の場合は
男だらけで酒場でハイボールくらいが
ちょうどいいのでしょうけども。



さて、
今日のお話です。



先日スマホのニュースを見ていたら
こんな記事を見つけました。



鳥貴族「メガハイボール」投入で客単価減の誤算
| 外食 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
http://bit.ly/2Eb99Bi




このメルマガでも
鳥二郎との商標トラブルで話題に出た鳥貴族。



どうやら業績が芳しくないようです。
原因は主に3つと分析されているようです。



1.出店速度が早すぎて投資回収のバランスが崩れた
2.値上げ(全品280円均一から298円均一)による客数減
3.メガハイボールによる客単価減



ということです。



私は飲食のプロではないので
その観点で語れることはあまりありませんが、



今回はこれを
ブランディングという切り口から
考察してみたいと思います。



あくまで考察なので
当たっているかどうかはわかりません。



また、
鳥貴族に行ったことがほとんどないので
的を得ているかもわかりません。




今回は価格設定とブランディングには
とても強い相関関係があるのではないか、
ということが言えそうだと考えています。



まず、
鳥貴族はとっても安い。



安いというのは、
それでも利益を出すということから考えれば
高く売るのと同等の企業努力を要します。



高く売ることと安く売ることの
企業努力の方向性みたいなものが違うだけですから、



安く売るというのは
一概に悪いこととは言えないと考えます。



ブランディングとは



・選ばれる、選ばれつづけるための施策全般



と私は定義しています。



これは取りも直さず「誰に選ばれるか」
ということの重要性もはらんでいます。



さて、
安さを求める人に選ばれるということは
いったいどういうことなのでしょうか。



そこにはどんな企業努力が必要なのでしょうか。



人には価格により品質を評価する
心理作用があります。



つまり、



「安い=それなり」
「安い=質は良くない」
「高い=品質が良い」
「高い=希少性がある」



などなどを感じてしまうということです
(考えるのではなく感じてしまう)。



なので、
安くても品質が高いということを
直感的に理解できる強い理由が必要です。



たとえば、



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
海が近い地方のエリアだから
品質が高いお魚を安く食べることができる
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



これは誰でも
ほぼ直感的に理解できる強い理由です。



こういった理由が
ターゲットに伝わっていない限り、



「安い=それなり」
「安い=質は良くない」



ということを
誰もが自然と感じてしまうわけです。



何がいいたいかというと、
おそらくですが鳥貴族を利用していたお客さんは
品質ではない部分を求めていただろうということ。



そして、
もし記事のとおり全品280円均一から
298円均一に変更したことが客数減の
本当の原因だとしたら、



一品あたり18円の差にも
シビアになってしまうお客さんが
多いということが言えると考えます。



おいしさや品質ではなく
安さを求めているお客さんが多い。



そういうお客さんに選ばれる
ブランディングとなってしまっていた、
ということは言えそうです。



記事の中では、



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
同社よりも安い「270円均一」を掲げる
他チェーンが(同じビルに)入居してくる
ケースもある。


「鳥貴族はいつも混んでいる」


とのイメージもあり、
実際には店舗数が増えて空席があっても、
それが認知されずに競合他社に顧客が流れた
事例もあるようだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



とあります。
このケースがどのくらいの数あるかまでは
記事からはわかりませんが、



18円の差にシビアになるお客さんが
「鳥貴族を選ぶ理由」は価格しかありません。



したがって、
近場にもっと安い店があれば
品質は問わないわけですから、



簡単にブランドスイッチ
(ブランドの乗り替え)が起こるのは
当然と言えそうです。



つまり、
安さで「選ばれた」鳥貴族が
「選ばれつづける」ためには
やはり安さが必要ということです。



どうでしょう?



一品18円の差にシビアなお客さんに
選ばれつづけるための施策をする。



考えただけでも
ものすごく難易度が高い気がします。




この状況に対し、
鳥貴族が取った打ち手のひとつが



・メガハイボールの投入



でした。



しかし、
記事ではメガハイボールの投入により
逆に客単価が下がったと推察される、
とあります。



このメガハイボール、
通常のハイボールと同じ298円均一で
提供しているようなのです。



そりゃ下がるわな、
と思ってしまいます。



鳥貴族側の狙いはおそらく、



・ハイボールが安くなった分、他の品を一品でも多く頼んでもらえればOK
・オペレーションコストが下がる



だったと思われますが、
数字上は利益に貢献していないようです。



18円の差にシビアなお客さんが相手では
「他の一品」の効果もあまり得られない
気がしてしまいます。



鳥貴族の客単価は
記事によると2,000円から2,100円。



2,000円のラインが
大きく立ちはだかっていそう。



2,000円を2,200~2,300円にするよりも
3,000円にするという発想のほうが良さそうですが、



そのためには
今のターゲティング≒ブランディングでは
難しいのかもしれません。



次に、
鳥貴族は顧客へのメッセージを
わかりやすく変えたと記事にあります。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
また、
これまでの「国産国消」という
キャッチコピーは認知度が低かったため、
2018年10月のメニュー改定と同時に、
メニューブックの表紙に


「鶏肉も!野菜も!食材は全て国産100%」


と打ち出した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



これは正直「??」です。



記事には
「国産国消は認知度が低かった」とありますが、
本当に認知度の問題なのでしょうか?



何度もお話しているとおり、
鳥貴族が選ばれる理由が価格だとしたら、



品質を謳うメッセージには
相当な「直感的に理解できる強い理由」が
必要になるはずです。



このコピーを読んで、
「なるほど!鳥貴族は品質も高いぜ!」
と感じる人が本当にいるのでしょうか。



世の中には、
残念な言い方かもしれませんが
「品質が悪くてもまずくないもの」が
存在するのも事実です。



素材の良さを謳うメッセージが
ターゲットに対してどれくらい響くか。



ここは
ブランディングを研究している人間にとって、
とても疑わしいポイントです。



価格を一番の基準としている人は、
前のメッセージも今のメッセージも
頭に入ってきません。



もし「認知度が低い」というのを
何らかの調査で調べた結果として
言っているのだとしても、



ただ単純に
ターゲットに響かないメッセージだから
記憶されていないだけ、という可能性が
高いと考えられます。




先週のメルマガでお話しましたが、
商品のヒットの原則に



「MAYA段階」



というものがあると考えられています。



これは、



・なじみ
・驚き



の境界線のところに
ヒットするポイントがあるという考え方です。



人は



・新しいものを怖がる
・新しいものを好む



という
矛盾したふたつの心理が同時に働いていて、



「最適レベルの新しさ」



というものが常に求められるというのが
MAYA段階の要諦です。



今回の鳥貴族の現状を招いたのは、
実は単純に「飽きられた」ということも
大きな要因としてあるのではないか、
と考えています。



18円にシビアなお客さんでも、
「飽きる」ということに抗えない人は
ある一定の数いると考えています。



飽き > 価格が安い



という構図を生むポイント、
つまり、



「ちょっとくらい高くなってもたまには違う店行こうよ」



という状況を生む
要因があったのではないかと思うのです。



そのひとつはおそらく景気。



「景気の気は気持ちの気」



というくらいですから、
株価もそこそこに上がり(ちょっと落ちましたけど)
そういう雰囲気にまわりがなれば財布の紐が
数百円くらいゆるむことは大いに考えられます。



そして一番のトリガーとなったのが、
やはり全品280円均一から298円均一への
値上げなのではないかと考えます。



つまり、



・飽きた
・財布の紐が少し緩んだ
・たまには違うところに行ってみるか



という気持ちになったところで、
数百円の差で「新しさ」を手に入れることができれば、
そちらに心が動く人がたくさんいてもおかしくない。



その証拠に、
鳥貴族よりも一品あたりの平均単価が高い、
ワタミグループが展開する「鳥メロ」という
焼き鳥業態の新ブランドは好調のようです。



「鳥貴族でも呑み代が数百円上がるなら
 もうちょっと上がっても他の店に行ってみよう」



となり、
行ってみたら同じ焼鳥業態でも
鳥貴族とは違うメニューが楽しめる
(最適レベルの新しさ)。



こうして鳥貴族の客数が減ってしまった。



そしてなにより、
数百円でも呑み代が上がるのがイヤだという
さらに価格にシビアな人だけが鳥貴族の
お客さんとして残り通いつづける。



なので客単価は上がらない。
メガハイボールの投入により利益は減る。



価格とブランディングの相関関係が強いとすれば
単純に値上げをしたからどうのだけではない、
もう一段階深い原因があるというのが私の考察です。



鳥貴族はここにきて新しいブランドを
立ち上げてもいいのかもしれません
(鳥貴族を無くす必要はない)。



鳥貴族の会社HPを見ると
どうやらブランドは鳥貴族のみのようです。



しかし、
ヒット商品がひとつだけでは
企業の存続は危ぶまれます。



いくつのヒット商品を生めるかは
とても大切です(我々も同様に)。



新しいブランドを立ち上げるときは、
お客さんに選ばれる理由の中心に
価格を持ってくるのではなく、



そのブランド「らしさ」を
持ってきてほしいなと感じます。



私の考えた理論では、



・スペック ≒ 強み
・イメージ ≒ らしさ



という2つの軸があります。



もちろんどちらも大事ですが、
やはり「強み」よりも「らしさ」に
重心を置くべきだと考えています。



たとえば、
東大出身というのは「強み」あり「スペック」です。



しかし、
それしか訴求ポイントがないとすると、
ハーバード大学出身の人が現れたとたんに
その強みはほぼ無力化されます。



では、
価格はスペックなのかイメージなのか。



私は



・高価格 = イメージ
・低価格 = スペック



と考えています。



鳥貴族にも「らしさ」はあると思いますが、
低価格を押している限りはその「らしさ」は
比較的かんたんに飽きられてしまうものであり、



低価格を押している限り
さらに安い価格の店が現れたときにはそのスペックは
通用しなくなる可能性が高いというわけです。



もしも、



「自分の理想のスリーサイズの女性であれば
 性格もらしさも関係ない、誰だっていい」



「理想のスリーサイズに近い女性が現れたら
 今の彼女と別れてそちらにいく」



という基準で
女性を選ぶ失礼な男性がいたとしたら、
そんな人と付き合いたいと思う女性は
ほとんどいないと思います。



例えが強烈ですが、
低価格しか訴求ポイントがないということは
店選びにおいてはそれに近い考えのお客さんを
集めてしまっていることになるのかもしれません。



低価格がダメなのではありません。
選ばれる理由の中心に低価格を置くことが
危険だというお話です。



なので我が子たちにも
偏差値や学歴や年収以外の価値(らしさ)も
持っている人間になってほしいと思うわけです。



今はまだチョコレートがもらえなくても。。。






今回はここまでです!





津久井






好評いただいてます。
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投稿者プロフィール

津久井 将信
津久井 将信
ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。

かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。

2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。

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