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2019年08月30日 メールマガジン 所感 【第492回】日本人の仕事に対する意識が低くてヤバい、は本当か?

こんにちは。





ロゴ作成専門ビズアップ 津久井です!
https://www.biz-up.biz








8月が終わります。



夏とともに、
ビズアップの12期も終わります。



ビズアップは9月から13期目、
会社としては14年目に入ります。



私個人としては
もっと自分に向き合わないとと
感じることが増えております。



自分をもっと言語化する。



それを人に伝えることで、
他人は知っているけど
自分が知らない自分に気づく。



結果、
未知の自分がどんどん明るみになる。



ジョハリの窓ってやつですね。



こう見えて、
ワタクシ結構ビビりなんですよ
(突然の告白)。



なんでビビりなのか、
いろいろと怖いことがあるのか、



向き合おうとするたびに意識が
スマホに行ったり睡眠に行ったり。。。



修行が足りんな。
スマホ置いてどっか山にでも
こもってこようかしら。



成功する経営者は
やはり内観を怠らないらしいですね。
まだまだだな~。



さて、
ここで告知でございます。



ラジオに
レギュラー出演したい方を募集します。



自分がメディアを持つ、
メディアに関わるということは
これからの時代ますます重要度を
増すと考えております。



これを機会に、



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にレギュラー出演してみませんか?



ラジオ、とっても面白いですよ。



詳しい情報は
ご希望の方にお伝えいたします。



このメルマガに
「ラジオ興味あり!」とご返信ください。
きっと世界が広がると思いますよ。



それでは本日のお話です。



先日ネットの記事で
こんなものを見つけました。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日本は出世意欲が最低、
断トツで自己研鑽していない国に
【アジア太平洋14か国調査】
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
引用:マネージン
→ http://bit.ly/2UfZu2z



簡単に言えば日本人ダメだぜ、
もうどうしようもないぜ的な
内容の記事となります(汗)



日本人、
そんなにダメなんですかね。。。



記事を読んで
個人的にはちょっと違うんじゃないか、
疑わしいなと思うところがありました。



疑わしいというか、
調査結果は正しいのだろうけれど、



本当の原因はそこなんだろうか、
と感じることがありました。



これは社員を雇って経営している
人にとっては一読する価値がある記事だと
個人的には考えています。



あなたならどう読み解きますか?



内容を解説しながら
私の解釈をお伝えしたいと思います。



本日の章立てはこんな感じ。



●記事の概要
●記事の主張
●疑わしいと感じる点



それではさっそく行ってみましょう。




●記事の概要



まずはどんな内容だったか、
記事を整理してみたいと思います。



【調査した国と対象となる人】

アジア太平洋地域(APAC)14の国・地域


・中国
・韓国
・台湾
・香港
・タイ
・フィリピン
・インドネシア
・マレーシア
・シンガポール
・ベトナム
・インド
・オーストラリア
・ニュージーランド
・日本


の主要都市ではたらく人。



・調査方法

インターネット調査。



【調査のテーマ】


・上昇志向について
 →管理職になりたいか
 →会社で出世したいか


・自己研鑽について
 →勤務先以外での学習や自己啓発について


・起業・独立志向について
 →独立・起業したい


・仕事に対する価値観
 →仕事選びの基準や重要視すること
 →何歳まで働きたいか
 →勤務先に関する満足度


・ダイバーシティについて
 →女性の上司のもとで働くことについて
 →外国人と働くことについて
 →年下の上司のもとで働くことについて


・その他
 →転職後に年収が上がったか



こんなところでしょうか。



では、
調査結果はどんなものだったのでしょうか。



まず「上昇志向について」ですが、
「管理職になりたいか」という質問に対しては



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
現在、非管理職である人に聞いたところ、
日本は管理職になりたい人の割合が21.4%で、
14の国・地域で最も低かった。



逆に言えば、日本では積極的な管理職志向が
ない人は78.6%にものぼる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



ということです。



ワースト2位のニュージーランドでも
41.2%ですから、たしかに日本は
かなり低いようですね。



ちなみに1位はインドで86.2%!



「会社で出世したいか」という質問に対しては



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
また、会社で出世したいと答えた人は、
5段階尺度の平均値で見ると2.9にとどまり、
日本は出世意欲も最も低い国と言える。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



ということです。



5段階評価ではありますが、1位のタイは4.7。
インドじゃないんかい(インドは3位で4.5)。



インドの人は管理職になりたいけど
会社の中で出世したいというわけでは
ないんですかね??ちょっと不思議な結果。



まあ誤差の範囲でしょうか。



つづいて「自己研鑽について」。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
勤務先以外での学習や自己啓発について、
日本は「特に何も行っていない」が46.3%で、
14の国・地域で最も高くなっている。



2位のオーストラリアと比べて
24.8ポイントも差があり、
断トツで自己研鑽していない国と言える。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



日本人は半分近くの人が
勤務先以外で自己研鑽をしていない、
という結果になりました。



「けしからん!日本人!」



というよりも個人的には
ラッキーですけどね。



自己研鑽したら
相手に勝てる確率は高くなりますから。。。



つづいて
起業・独立志向について見てみましょう。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日本の起業・独立志向は「とてもそう思う」
「ややそう思う」の合計が15.5%で
最も低くなっている。



一方、タイ、インドネシア、インドでは
50%を超え、中国、フィリピン、
マレーシア、ベトナムで40%を超えている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



これはちょっとヤダなー。
日本人は優秀な人が多いと個人的に思うので、
そこにチャレンジ精神が伴ってほしい。



あと起業してもらったら
ロゴのご依頼も増えるし(笑)。



次です。



・仕事選びの基準や重要視すること
・何歳まで働きたいか
・勤務先に関する満足度



の3つの調査を
「仕事に対する価値観」とくくってみました。



「仕事選びの基準や重要視すること」では
以下のような結果になったようです。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「仕事選び」で重要視する点について、
日本の1位は「希望する年収が得られること」、
2位「職場の人間関係が良いこと」、
3位「休みやすいこと」が挙がっている。



「年収」は他国も1位ないし上位だが、
「職場の人間関係」や「休みやすさ」は
日本のみベスト3に入っており、
独自の傾向が見られた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「働きがい」みたいなものは
重視されていないんですね。
まあ、現実的にはそんなもんなのでしょう。。。



「何歳まで働きたいか」については



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日本の特徴としては、働き続けたい年齢が
63.2歳で最も長く働きたいという意向を
持っていることが明らかになった。



これに韓国の62.0歳、
オーストラリアの60.5歳が続いている。



一方、最も働き続けたい年齢が低かったのは
マレーシアの53.9歳だった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



日本人は
「働かざる者食うべからず」が
かなりインプットされてしまっているようです。



「勤務先に関する満足度」については
経営者は身につまされる思いかも。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日本は勤務先に関する満足度が低く、
「会社全体」に満足している人の割合は52.3%、
「職場の人間関係」は55.7%、「直属の上司」は
50.4%、「仕事内容」は58.2%であり、
これらすべて最下位だった。



今の勤務先で働き続けたい人の割合を見ると、
日本は52.4%で最下位。



一方で、
日本の転職意向は25.1%でこちらも最下位。



勤め続けたいとそれほど思っていないが、
積極的な転職も考えていないという状況のようだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



気持ちはわからんでもないですが、
日本人、矛盾を抱えていますね。。。



その他、
「転職後に年収が上がったか」について。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日本は転職後に年収が上がった人の割合が43.2%と
最も低くなっている。



しかし、
日本以外はいずれも6割以上が年収アップしている。



こうした状況が、
転職へのためらいを生んでいることも考えられるだろう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



職場は不満だけどもっと悪くなるよりマシ、
みたいなことでしょうか。



この結果をご覧になってどう感じられましたか?








●記事の主張



記事では何も
日本人が全然ダメ、と直接的に
言っているわけではありません。



でも、
記事の文脈がそうなっているというか。
たしかに感じてしまいます。



今回の調査を行った
パーソル総合研究所の見解は以下のとおりです。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日本が「一人負け」、
日本型雇用の機能不全と国際競争力の低下



今回の調査結果を踏まえて、
パーソル総合研究所では、日本だけが「一人負け」と
いってよい特異な数字が出た調査結果になったと分析。



その理由として、
日本型雇用が直面している「機能不全」と
切り離すことは極めて難しいと指摘している。



男性中心で強い同調圧力、
自社でしか通用しない業務プロセスの習得を通じた
業務遂行能力の長期育成、年功的人材運用



――これらが見られる組織において、
先輩や上司は20~30代にとって
魅力的なロールモデルとなりにくい。



また、
40代以降ではほぼ出世の勝負がついており、
逆転人事は期待できない。こうした社会では、
自ら学んで力を付けて自らの市場価値を上げ、
時には転職をも手段としてキャリアを自ら形成
していく意識や行動は現れにくいとしている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



これも整理してみましょうか。



簡単に言えば
「日本型雇用」がダメなんだという
主張をパーソル総合研究所はしています。



なぜ「日本型雇用」がダメなのか、
4つの理由を挙げています。



1.男性中心で強い同調圧力がある
2.自社でしか通用しない業務プロセス
3.年功的人材運用
4.40代以降は逆転人事がない



若者(20~30代)は
1~3で魅力的な上司がいないと感じ、
4でやる気をなくす、



それは日本型雇用のせいだよん、



平たく言えばパーソル総合研究所は
こんな主張をしておるわけです。



年寄りどもが威張り、
若けーヤツはやる気がない。



=日本はオワコン
(終わった、廃れたコンテンツ)。



こんなことが言いたいみたいですね
(オワコンとい言いたいかはわかりませんが)。



まず調査結果は
そのまま真摯に受け止めるべきで、
これはこれで事実だと思います。



ひとことで言えば
若いのもそこそこの年齢の人も
「日本人は意識が低い!」です。



数字上はそのように出ており、
表面的には「仕事に対しての意識は低い」
と言って良さそうな気がしますね。



ただ、
意識の低い人がそうなってしまう原因は
一体何なのかまで掘り下げて考える
必要があると思います。



果たしてこの調査結果から、
そこまで掘り下げるヒントがあるのか。



個人的に「おや?」と思ったのは、



・下位は韓国やオーストラリア、
ニュージーランドなどがよく出てくる



・なぜアジアだけ切り取った?



というところです。






●疑わしいと感じる点



さて、
なぜ欧米が入っていないのでしょう。



アジアだけ切り取る意味が
どこにあるのかはこの記事からわかりません。
つまり調査の意図がわかりきらない。



そこに来て、
下位にランクインするのが韓国や
オーストラリア、ニュージーランドである点。



これらの国は



・インド
・タイ
・ベトナム
・フィリピン
・インドネシア



など
比較的上位にランクインしている国に比べて
経済が発展したタイミングが早いと言えます。



つまりこれは、
その国々の時代の流れが
関係するのではないかと私は考えます。



今伸び盛りの国の人々は意識が高くなり、
成長に対する改善感度が鈍くなってしまった
(ガツンと突き抜けるような成長が終わってしまった)
国では国民はみんなこういう傾向になるのではないか。



それを裏付けているのかわかりませんが、
中国がどれもわりと中位にランキングしている点が
妙に気になってしまいます。



中国は先の東南アジア5カ国よりも
先に経済成長をスタートさせています。



だからこそ欧米の結果が知りたい。



これは完全にイメージの話ですが、
たとえばイタリアの人とかはバリバリ働く
イメージはあまり感じません。



夕方4時まで昼寝してそこから
仕事を再開するようなイメージ。



偏っているかもしれませんが、
人生を仕事だけを中心に据えていない場合、
こういう結果になると思われ、



それはある程度の水準の暮らしと
経済成長の鈍化が関係していそうだと
仮説を立てられそうに感じます。



自己研鑽の意識が低いのも同じです。



自己研鑽ってそれそのものを
目的にすることができる人は
かなり稀だと思います。



それこそ修行僧とか。



たとえば
私は独立したいと思いはじめてから
はじめてビジネス書を自分で
購入するようになりましたし、



うちの長男は
スマホがほしいから英語のテスト勉強を
めちゃめちゃがんばりました(結果、
目標に届きませんでしたが)。



人間なんてそんなもので、
ヨコシマな目的でもキレイな目的でも、
自己研鑽をする理由がなければできません。



これらのことから、
「日本型雇用」を原因だとする考えは
間違っていると思います。



日本人の意識が低くなってしまったのは
雇用制度の問題ではないと考えます。



目的を持てなくなってしまった、
持ったとしても現実味を感じられなく
なってしまったことにこそ、



本当の問題があると考えます。



おそらく、
日本が高度経済成長時代は
それこそこういったランキングで
トップかそれに近い順位に入ったと思います。



だって目的が明確で現実味があったから。



一億総中流に代表されるような、
「こうなりたい!」があって、
そして周りがどんどんそうなっていく。



そりゃ勉強もするし仕事もがんばります。



なので私は今の欧米諸国も
日本に近い結果が出るのではないかな、
と推測します(ぜんぜん違ったらどうしよう)。



それと日本人の独特な
メンタリティも多少は関係していそう。



たとえば日本人は



「英語が話せますか?」



と質問されれば、
だいたいの人が「話せない」と答えます。



海外の人に



「日本語が話せますか?」



と聞くと、
多くの人が「話せます!」と答え、



「スシ、ニンジャ、フジヤマ!」



的なことを言います。
冗談のような話ですがそうなんです。



日本人は完璧とまでは言わないけど、
かなりのレベルまでいかないとそれを
「できる」とは言いたがらない。



そうすると、
「自己研鑽」の定義が調査時に
どこまできちんとされていたか。



されていなければ
結果に反映されている可能性が高い。



さて、
では日本はこれからどうすればいいのでしょう。



正直、
そこに関する答えは持ち合わせてません。



が、
ひとつ言えるとしたらこんなことかな、
というお話をさせていただきます。



国単位の話をしてきましたが、
会社経営に置き換えたときに
どうなるでしょう。



もし社員の意識の低さに
不満を持っている社長や上司がいたなら、



それは、
今の若い人たちのメンタリティのせいでも
その会社の組織や雇用体系のせいでも
ないのかもしれません。



会社と自分が
将来どうなるのかの「ビジョン」と、
それに対する現実味、臨場感が
足りないからかもしれません。



「どうせこの環境なら成長しないだろう」



だから
「不満だけど転職もしない」。



私たち経営者の仕事は、
会社と社員が将来どういう姿になるかの
ビジョンに対して臨場感を感じてもらう、



もしかしたらこういうことかもしれません。
そうしたら自然と社員は自分を磨く行動を
するのかもしれません。



これが積もり積もったとき、
日本はまた上位にランクインする国に
なるのかもしれません。



日本の経済や、
会社組織で起こる様々な問題は
スタッフの意識のせいでも
雇用体系のせいでもない。



リーダーはやはり
言葉と画(え)でビジョンを描ける人。



たしかに経営者自身も
ビジョンに現実を持てないのかもしれない。
であれば経営者を辞めたほうがいいかもです。



高度経済成長時代は
国家のトップが「一億総中流」といえば
経営者が特にビジョンを描けなくても
みんなが意識高く働けたかもしれません。



今の時代はそうではありません。
だからこそ経営者の存在意義は大きいと思います。



だいぶ偉そうで
マジメぶった内容のメルマガになりましたが、



最後に



「じゃあ、お前はできとるんかい!?」



という質問には
「すいません、修行中です」
とお答えしておきます(汗)






今回はここまでです!





津久井










好評いただいてます。
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投稿者プロフィール

津久井 将信
津久井 将信
ロゴ専門デザイン会社ビズアップを2006年に創業。

かつてバンドで大手レコード会社よりCDリリースするも、大事なライブ当日にメンバー失踪、バンドは空中分解。その後「社長になりたい」と思いすぎてヨメの出産5ヶ月前という非常識なタイミングで、各方面から非難を受けながらも独立、5ヶ月でビジネスを軌道に乗せる。

2009年から毎週書きつづけているコラムでは、ブランディングやデザイン、クリエイティブについてかなり独特な視点で切り込む。レインボータウンFMでパーソナリティも務めている。

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