失敗しないロゴ作成30のポイント【第2章】30 points of Logo Design -Chapter2-
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第2章 ロゴを依頼するときのポイント
【Point9】ロゴを依頼したい人は大きく2つに分けられる
ロゴを依頼したいは、大きく2つのパターンに分けられます。
1.どういうロゴを作りたいか、イメージがある人
2.どういうロゴを作りたいか、イメージがない人
まずはご自身(または決裁者さま)がどちらかを把握しましょう。そこが第一歩です。
【イメージがある人の場合は…】
- イメージに近い他社のロゴデザイン、イメージに近い他社のホームページやパンフレットなどのデザイン制作物を集めると良いでしょう。
- さらに具体的にイメージがある場合は、デザイナーに見せるため手書きでラフスケッチを作る、などの方法もあります。
【イメージがない人の場合は…】
- まずは、ご自身の業種らしさをロゴに出したいか考えてみましょう。たとえば、住宅関連のビジネスをされている場合は「家」などの具体的なモチーフを入れたいか、それとも入れたくないか、などです。
- 業種らしさを出さなくても良い、出したくない場合や、サービス業で具体的なモチーフを使えないご商売の場合、もしくは具体的なモチーフを使いたくない場合は、抽象的な「キーワード」を思い浮かべてみましょう。たとえば「さわやか」「信頼感」「人のつながり」「シンプル」「立体的」などです。どんな言葉でも構いません。
【Point10】ディレクターとは?
ディレクターとは、お客さまのご要望をお聞きして、
- どんな方向性のデザインにすれば良いか
- どのデザイナーに頼めばお客さまの要望に添えるか
- プロとしてどのようなデザインにすれば評価の高いデザインになるか
などを判断し、デザイナーに正しく伝える役割の人のことを指します。
ディレクターの腕次第で、完成するデザインが大きく変わるといっても過言ではありません。
【Point11】ディレクターがいないデザイン会社もある
ディレクターがいないデザイン会社も中にはあります。
ひとつは、ディレクションの能力が備わっているデザイナーがいる場合です。
しかし、このようなケースは極めて稀です。
実は、人件費の問題でディレクターを置けない、というケースがほとんどです。
特に、非常に安価でロゴを作成するデザイン会社の場合、あまり人件費を掛けることができないため、ディレクターを置けないのです。
人件費の問題でディレクターがいないのか、それともディレクターにディレクション能力が備わっているのか、これを一般の方が見極めるのは非常に難しいことです。
いろいろなデザイン会社に制作物を依頼した経験がある人が、やっと見極められるようになります。
【Point12】ディレクターがいないデザイン会社に依頼するとどうなるか?
実はデザイナーは、お客さまの要望を汲み取るのがあまり上手ではありません。
その結果、自分の好きなデザインや得意なデザインを作ってしまう傾向があります。
そうならないためにディレクターが存在します。
ディレクターがいないデザイン会社に依頼すると「クオリティが高いのはわかるんだけど、なんだかイメージと違うんだよなー。」となってしまうケースが非常に多いです。
ディレクターがいない会社に、ご自身のイメージにピッタリはまるデザインを作ってもらおうとすると、お客さま側にかなり高度な発注技術が求められます。
たいていの場合、満足がいかないデザインなのにキャンセル料金を取られたり、大きくタイムロスしてしまう、という結果になります。
【Point13】デザイナーには得意不得意がある
ひと口にデザイナーと言っても、さまざまなタイプがいます。得意不得意が違うのです。
たとえば、
「シンプルなデザインは得意だけど、凝った作りのものはあまり得意ではない」
「カフェや美容室などのロゴは得意だけど、IT系の企業のようなロゴは不得意」
といった場合があります。
シンプルなデザインが得意なデザイナーに凝ったデザインを依頼しても、満足のいくロゴになる可能性は極めて低いです。
逆もまた然りです。得意分野から外れたデザインを依頼すると、修正を繰り返す「堂々巡り」になるケースが多いです。
このような理由で、個人のデザイナーや2~3人規模のデザイン会社では、さまざまなタイプのデザインに対応することはできません。
また、ただ単にたくさんのデザイナーを集めただけの会社も、前述のようにデザイナーの特徴を抑えたディレクターがいなければ、どのデザイナーに依頼すれば良いか判断をすることはとても難しいです。
ビズアップはそのようなことにならないために、ディレクター制度を設け、さまざまな得意分野を持ったデザイナーを50名以上取り揃えています。
【Point14】自分に適したデザイナーは誰か?
デザイン、特にロゴデザインは、どのデザイナーに依頼するかで満足のいくものになるかどうかが80%決まるといっても過言ではありません。
しかしながら、どのデザイナーがご自身に合っているのかを判断するのは、Point13でも少し書きましたがとても難しいです。デザイナーの特徴や人柄を把握しなければならないためです。
意外かと思われますが、デザインの得意不得意だけでなく、人柄も非常に重要です。
たとえば、どんどん意見を言いたいお客さまに、これまたどんどん意見を言いたいデザイナーが担当すると、場合によっては揉めてしまうケースがあります。
逆に、ぐいぐい提案してほしいと考えているお客さまに、意見や要望をたくさん言ってほしいデザイナーがついてしまうと、堂々巡りになるケースがあります。
なので「性格的に合うか」ということもとても重要です。
前述のとおり「得意不得意」と「人柄」を判断し、最適なデザイナーをチョイスする役割を担うのがディレクターです。
【Point15】よくある失敗1「知り合いに頼む」
ビズアップにロゴをご依頼いただくお客さまの中で、意外にも多いのが「知り合いに頼んでダメだった」という方です。
知り合いに頼むと失敗する可能性が高いのは前述のとおり、
- そのデザイナーの得意不得意を把握していない
- そのデザイナーの性格が自分にマッチするか把握していない
ということが原因です。
当然、デザインの知識がない一般の方が、事前にこれらを把握することは、たいていの場合不可能に近いです。
さらに根が深い問題として、気に入らないデザインになったとしても「知り合いだから」「人の紹介だから」という理由で「断りづらい」ということがあります。
ビズアップにご依頼いただいたお客さまの中には「知り合いだから断りきれず、お金は払った。けれど使いたくないから御社に再度依頼する。」というケースが散見されます。
しかも、その場合「いくらくらい払ったんですか?」とお聞きすると20万円~30万円という回答をいただくことがほとんどです。
【Point16】よくある失敗2「メールやネット上のやり取りだけでロゴを作成する」
ネットで集客しているロゴ制作会社の中には、効率を求めるあまり、集客だけでなくロゴの作成までインターネット、つまりホームページやメールだけで済まそうとする傾向があります。
しかし、これはPoint12と同様、発注者(お客さま)側に高度な発注技術が求められます。
デザインのことに詳しい人でも難しいのが、文章だけで相手にどういうものを作ってほしいか伝えることです。これをデザインに詳しくない人がそれをやろうとしても、うまくいく確率は極めて低いです。
対して、電話や直接会って話が出来る場合は、メールで話すよりもはるかにお客さまの要望を汲み取れる確率が高まります。
人は物事を、バーバル(言語的)とノンバーバル(非言語的)の2種類から理解します。そして、ノンバーバルの理解は脳の構造上、思いのほか重要です。
たとえば、相手の声やしゃべり方を聞いただけで、相手がどんな人か、自分に合いそうかなんとなく分かります。また相手の顔や服装を見れば、やはりどんな人かある程度理解できます。
ロゴ制作においても、これが重要なのです。
何を隠そう、創業当初のビズアップも、集客だけでなくロゴ制作のやり取りもメールだけで手軽にすまそうとしていました。その結果キャンセル率はゆうに50%を超えました。
つまり、半分以上の方が「イメージと違う」と言ってキャンセルされたのです。
その経験を元に、ビズアップでは「集客はネット、やり取りはリアル」を意識し、必ずお客さまとお電話でお話するようにしました。
不思議なことに、やはりお客様の声をお聞きしたり、たとえ漠然としていてもお客様の言葉で要望をお聞きできると、どのようなロゴを作れば喜んでいただけるかが、メールのやり取りだけの場合よりもはるかに分かるのです。
ビズアップでは、きちんとしたデザイン会社の少ない地方のお客さまにも対応できるよう、電話でのやり取りをしていますが、本来であればお会いして打ち合わせを行うことがベストです。
「ロゴを作る」というのは、お客様を理解することがとても重要になります。
「人が人を理解するためには効率を求めてはいけない。人間関係はそもそも非効率なものだ、だからすばらしい。」この言葉をある方からお聞きした時に、創業当初はなぜビズアップのやり方が上手くいかなかったのか。
その理由が明確になったのです。
第1章 良いロゴマークとは?
第2章 ロゴを依頼するときのポイント
第3章 ロゴの作成の費用や相場とその考え方
第4章 ロゴの決定、採用、デザイン修正について
第5章 著作権や商標権など、権利関係のこと