失敗しないロゴ作成30のポイント【その19】30 points of Logo Design -Part19-
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第3章 ロゴの作成の費用や相場とその考え方
【Point19】キャンセル料金がかかる会社、かからない会社
ロゴの無料提案=キャンセル料金0円はビズアップ代表津久井が考え、業界で初めて打ち出した方法です。
デザイナーは、ロゴに限らず作成したデザインをお客さまが気に入らなくても、キャンセル料金や作業代金を当然のように欲しがる傾向にあります。
この「業界の慣例」はお客さまのためにならない、自分だったらイヤだとずっと感じていました。
創業当初のビズアップ代表津久井は、同じデザイン業界から多くの批判が来るであろうことを予想しつつも、業界の悪習慣を変えたいという想いからこの無料提案をはじめました。
はじめは予想通り多くの批判来ましたが、その中でも協力して構わないという理念の共有ができたデザイナーを数人集めることに成功し、事業を軌道に乗せることができました。
今では、業界のスタンダードになっているこの無料提案ですが、無料提案を行っていない制作会社もあります。
ひとつは、ネットを使用していないリアルのデザイン会社やデザイナーがそれです。ネットの業界をあまり知らないだけに古い習慣から抜けだしていません。
もうひとつは、大量のデザイナー(学生や素人含む)を集めてプラットフォームを用意し、ほぼ自動で安価に数十案のロゴの提案を行っている「コンペ形式」と呼ばれるサイト運営をしている会社です。
このような会社は、お客さまのロゴがどういうものになるか、デザイナーのモチベーションやクオリティがどういうものかに全く興味がなく、とにかく大量に客やデザイナーを集めて、最低でも一定のキャンセル料金を取ることができれば、自分たちは利益が出るという仕組みで展開しています。
お客さまから見たら、安価に数十案見れるので良いかもしれませんが、これはお客さまのことばかり考えすぎて業界をダメにしてしまう構造です。
生態系で言えば、ある種だけ一人勝ちした結果、その種も滅びてしまうようなものです。
これを行うとデザイナーという商売では誰も生活できなくなり、結果として日本のクリエイティブは死にます。
「そんなことはどうでもいい」と考える方は、このようなサイトに頼んでいただくと良いと思いますが、容れもの(プラットフォーム)だけ用意して「あとはご自由にどうぞ」というスタイルは、少なくとも御社の大切なロゴをつくる上では適さないと考えています。